大学3年次編入だけでなく、職業の基礎について勉強できます
日本でもすっかり知られるようになったアメリカのコミュニティカレッジと、4年制大学3年次への編入制度。
ぼんやりと知っている、またはなんとなく聞いたことはあっても、具体的にコミュニティカレッジがどんなものか分かっている人はそう多くありません。
このページでは、アメリカのコミュニティカレッジと必要な費用、4年制大学への編入について分かりやすくご案内。
なぜ、アメリカ進学留学をするのにコミュニティカレッジがおすすめなのか。英語ができなくても入学できるのは本当なのか、よくある疑問・質問にも答えます。
アメリカ大学留学をしてみたいというあなたにも是非、お読みいただきたい出願や費用、英語力について紹介、比較するとおすすめの理由もはっきり見えてきますよ。
コミュニティカレッジとは?アメリカ進学の基礎を学ぶ
アメリカのコミュニティカレッジとはどんな学校なのか、一番分かりやすく言うと、日本の短期大学と専門学校を足して2で割った高等教育機関です。
短期大学のように専門分野についてアカデミックな基礎勉強もできれば、専門学校のように職業基礎を学ぶこともできる学校なんですね。
「コミュニティカレッジ」という言葉の通り、地域に暮らすコミュニティの人たちが平等に学ぶ機会を持つことのできる学校なのですが、日本を含む海外からの留学生も多く勉強しています。
3,000人弱程度の規模の学校から、何万人という学生を抱える規模の学校もあり、アメリカ全土、各都市にキャンパスを構えているコミュニティカレッジ。
アメリカのコミュニティカレッジでは具体的にどんな勉強ができるのか、見ていきましょう。
選べる学部・専攻について、何が勉強できる?
アメリカのコミュニティカレッジで勉強できる内容ですが、各分野・専攻で数えきれないほいどあります。
どのコミュニティカレッジでも基本的にビジネスは学ぶことができますが、学校それぞれに以下のような様々な勉強ができます。
コミュニティカレッジで学べるコース例
- 人文科学(文学、語学・哲学、心理学など)
- 工学(総合科学、情報工学、コンピュータサイエンスなど)
- ホスピタリティ(ホテル、観光・旅行、イベントなど)
- サイエンス(科学、物理、化学、数学など)
- 教育(幼児教育、中高等教育など)
- 健康科学(生活、食物、栄養など)
- メディア(コミュニケーション、情報など)
上記のほか、医療なども学ぶことができますが、アメリカのコミュニティカレッジの場合、こうした現地でも人気(高給・就職につながりやすい)コースについては留学生だけでなく、現地学生も入学が順番待ちになるコースもあります。
日本人留学生に人気なのは一般基礎教養をコミュニティカレッジで学び、アメリカの4年制大学3年次に編入するコースですね。
コミュニティカレッジから大学へ編入、アメリカの場合
アメリカのコミュニティカレッジは、4年制大学へ進むためのプログラム、大学編入コースを提供しています。
コースで求められているプログラムを履修、優秀な成績で単位取得をすることでカリフォルニア大学(University of California)や、ワシントン大学(University of Washington)といった世界大学ランキング上位の学校へ入学することも夢ではありません。
日本の大学へ進学して2年間通い、アメリカの大学へ編入できますか?というお問合せを多くいただくこともあるので、回答しておくと「非常に難しい」と言わざるを得ません。
日本の大学から編入を目指す場合、アメリカの大学が求める要件をクリア(高い英語力や、優秀な成績、学校・学部によってはSATやACTといった英語での学力テストも必須)した上で出願、入学許可を得ます。
審査をパスして入学許可を得られてはじめて、日本の大学の英文成績証明書およびシラバスを英訳したものを提出、大学に費用を支払って認定審査をしてもらいます。
日本の大学の単位は英語で講義が行われているわけではありませんので、認めてもらえる単位数が少なく、アメリカの大学を卒業するのに4年間、通う必要があることも少なくありません。
アメリカの大学卒業資格、バチェラー取得を目指すならコミュニティカレッジへ進学することを強くおすすめいたします。
職業の基礎を学ぶことも可能、転職のための第一歩に最適
大学編入を目指すあなたにもおすすめのアメリカのコミュニティカレッジですが、社会人になって転職をお考えの場合もおすすめできます。
各分野の職業に関する基礎知識を学ぶことができ、アソシエート(準学士号、取得に平均2年必要です)を取得すれば、アメリカ国内で1年間、有給で働くことのできるOPT(Optional Practical Training)を申請可能。
アメリカでの就労経験を活かして日本へ帰国後、あらたな道を進むことができるようになります。
※OPTでの就労先が見つかるかどうかはあなた次第であり、保証されているものではありません、ご注意ください
直接、大学への出願・入学を選ばない2つの理由
アメリカ進学を考える場合、なぜ大学への直接出願を選ばない人が多いのでしょうか。
それには2つの大きな理由があります。
それぞれについて紹介していきます。
TOEFL、IELTSなどの高いスコア、SATやACTも不要
アメリカ進学で大学ではなく、コミュニティカレッジが選ばれる理由その1は、高い英語力が不要なため。
アメリカの大学の多くは、入学の際にTOEFLやIELTSといったアカデミックな英語試験のスコアを求めています。
高校までのいわゆる「受験英語」、または英検やTOEICなどの試験対策しかしていない多くの日本人にとって、こうしたアカデミック英語試験が最初の大きな壁。
その他、アメリカの大学によっては、日本の最終学歴で優秀な成績を求められたり、SATやACTと呼ばれる英語での学力試験のスコアや、学校長等の英文推薦状にエッセイなども必要です。
コミュニティカレッジなら、やや低めの英語力(英検やTOEICを認める学校もあります)があれば入学OK、というところがほとんどなので非常に入学しやすいんですね。
日本の高校の成績があまり良くないから進学を諦める、そんな必要ありません!アメリカのコミュニティカレッジ入学後に良い成績をとって、大学編入を目指しましょう。
何より学費、留学費用を安く抑えられるコミュニティカレッジ
アメリカの大学よりコミュニティカレッジ進学がおすすめであるもう1つの理由、それは学費、留学費用が安いから。
アメリカの社会問題にもなっている、大学の学費の高さは留学生にとっても同じく重くのしかかります。
名門大学にもなれば学費だけでUSD30,000(約300万円)以上、さらに滞在費用も加えれば、年間500万円~600万円以上の費用がかかります。
コミュニティカレッジの場合、学費が非常に安く、USD8,000~10,000(約100万円)前後なので留学費用をしっかり抑えられることになります。
多くの留学生が大学直接出願ではなく、コミュニティカレッジからの編入留学を選ぶのにはこうした理由があるんですね。
具体的に大学とどのくらい学費が違うのか比較してみた
アメリカのコミュニティカレッジが費用が安いことからおすすめ、とご案内しましたが、実際どのくらい安いのか、比べてみなければ分かりませんよね。
そこで編入留学という制度が整っており、日本人留学生にも人気の高いカリフォルニア州にあるコミュニティカレッジと、4年制大学へ留学した場合の必要となる学費を見比べてみたいと思います。
まずはコミュニティカレッジの概算費用を見てみよう
カリフォルニア州ロサンゼルス、ショッピングでも大人気のサンタモニカにあるサンタモニカカレッジに必要な費用から見ていきます。
サンタモニカカレッジ
サンタモニカカレッジはカリフォルニア州ロサンゼルスでも多くの人が集まるサンタモニカにあるコミュニティカレッジです。
30,000人以上の学生を抱え、大学編入プログラムを含む様々なコースを提供。名門カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)への編入率が高いことでも知られています。
このサンタモニカカレッジにアカデミックイヤー、約9か月間通った場合に必要となる概算費用は以下のようになっています。
サンタモニカカレッジ年間概算費用
- 2019-2020 USD28,775
- 日本円 約310万円(2019年10月レート)
アカデミックイヤーとは、秋・春の2学期(セメスター)間を指しています(夏季は含まれていません!)。カリフォルニア州のコミュニティカレッジ、大学は2学期制のところが多いですが、シアトルのあるワシントン州では4学期制(クオータ)が多く、その場合は3学期=アカデミックイヤーとなります。
こうした各コミュニティカレッジ、大学が提示している概算費用には、学費はもちろん、教材や通学などの費用だけでなく、生活費用(家賃・食費)も含まれています。
人気の4年制大学が提示している年間費用はどのくらい?
次に4年制大学に必要な費用ですが、サンタモニカカレッジの近くにある名門、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、UCLAだといくら必要になるのか、調べてみました。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校
アメリカ西海岸、カリフォルニア州にある2つの州立大学、カリフォルニア大学(UC)、カリフォルニア州立大学(CSU)は世界大学ランキングで見かけるキャンパスも多く、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は日本人にもく知られた名門大学のひとつです。
経済学や政治学、心理学でも有名な大学であり、UCB、カリフォルニア大学バークレー校と並びパブリックアイビーの1校でもあります。
UCLAのアカデミックイヤーあたり、留学生に必要な費用は以下となっております。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)年間概算費用
- 2019-2020 USD63,881
- 日本円 約696万円(2019年10月レート)
サンタモニカカレッジの2倍強の費用が必要ということが分かります。
これを基に、4年間、コミュニティカレッジ2年間+大学2年間と、大学に4年間通った場合の学費を比較してみますね。
コミュニティカレッジ編入と直接大学出願の費用比較
- サンタモニカカレッジ 2年+UCLA 2年=合計約2,682万円
- UCLA 4年=合計約3,712万円
約1,000万円の差額、となりました。
計算式を見て、「あれ?」と思われたあなた、鋭いです。年間概算費用はあくまで約9か月分のおおまかな見積でしかないため、それぞれ3か月分の費用を加算して計算しています。
出願・入学の厳しさだけでなく、こうした留学費用面からも、コミュニティカレッジへの進学はおすすめです。
人気・おすすめの学校はどこ?選び方の注意点について
アメリカには現在、1,051校以上のコミュニティカレッジがあります。
(American Association of Community Colleges,AACC調べ)
その中から、あなたにぴったりの学校を探すにはどうしたら良いのか、アメリカで人気のコミュニティカレッジはどこなのか、紹介していきます。
人気のコミュニティカレッジがある地域に集中する理由
アメリカのコミュニティカレッジを探してみると、あることに気が付きます。
それは、カリフォルニア州とワシントン州の学校に人気が集中しているということ。
その理由は、4年制大学への編入制度が整っているため。
カリフォルニア州にはアメリカ3大都市のうち、ロサンゼルスとサンフランシスコがありますが(もう1つはニューヨークです)、州立であるカリフォルニア大学(UC)およびカリフォルニア州立大学(CSU)への編入に人気があります。
ワシントン州にはワシントン大学(UW)があり、UWへの進学を目指し、シアトルおよびその近郊のコミュニティカレッジで多くの留学生が勉強しています。
4年制大学への編入制度が整っている、というのは単位移行が認められていて、編入ができる、というだけではありません。
コミュニティカレッジ修了時、規定のGPA(Grade Point Average、成績平均点)を取得できていれば、UCやCSUの一部への編入保証、さらにその他の名門大学への優先審査をしてもらえるんです。
カリフォルニア州やワシントン州のコミュニティカレッジがおすすめなのはこうした理由もあります。
編入率は重視すべき?コミュニティカレッジの選び方
カリフォルニア州で人気のコミュニティカレッジ、サンタモニカカレッジについてご案内をしましたが、この学校が海外からの留学生に人気がある理由、それはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)への編入率の高さにもあります。
ですが、編入率の高さで学校を選ぶことはおすすめしません。
サンタモニカカレッジからの編入率が高い理由は、学校が近いから、です。わざわざ遠くの大学を選ぶと生活環境が変わり、引っ越しもしなければなりません。
コミュニティカレッジ入学後にせっかく築いてきた人間関係も新しく作らなければならない、などのことを考えると、できるだけ近い大学を選びたいもの。
名門大学からの編入率が高いから、という理由でコミュニティカレッジを選ぶのではなく、あなたの希望する生活環境に近い学校を選ぶようにしましょう。
サンタモニカカレッジはロサンゼルスでもとにかくお金のかかる場所にあり、留学費用が高くなるというデメリットを抱えています。
同じカリフォルニア州ロサンゼルスでUCLAを目指すなら、少し南下したところにあるトーランス・エルカミノカレッジや、ロサンゼルス・ダウンタウンからは北東にあるグレンデールコミュニティカレッジもおすすめ。
エルカミノカレッジのあるトーランスは日本人が多いため生活しやすく、グレンデールは治安が良い場所にあるので女性に人気(客室乗務員コースがあるのもその理由)ですよ。
コミュニティカレッジ選びは語学学校と違い、長期での留学になるので学校選びも慎重に選ばなければなりません。
iae留学ネットならあなたのご希望をしっかりお伺いしながら、ぴったりのコミュニティカレッジを経験あるカウンセラーと一緒に探すことができます、是非、お問合せください。
英語力不要って本当?留学前に知っておくべき事実
アメリカのコミュニティカレッジで勉強するには、TOEFLiBT61以上程度の英語力が最低でも必要です。
必要英語力はコミュニティカレッジによりまちまちで、TOEFLiBT45以上で入学可能という学校もあれば、中には入学時、英語力不要としている学校があるのは事実です。
なんだ、良かった、と留学前に英語の勉強をしなくていいというわけではありません!
英語スコア不要で入学できるアメリカのコミュニティカレッジと、そうした学校へ準備せずに進学留学した場合、どんなことになってしまうのか、お伝えしておきたいと思います。
入学要件に英語スコアを求めない学校もあります
入学にTOEFLスコア不要!とうたったコミュニティカレッジに入学するとどうなるのでしょうか。
日本の高校で受験英語だけを勉強してきたあなたは英語力不要なコミュニティカレッジへ出願、入学許可を無事に得て、アメリカへ出発。
現地滞在先に到着し、学校指定のオリエンテーションに参加、入学の学力テスト(英語と数学)を受験します。
その後、学力テストの結果に合わせて選択できる単位が決まるのですが、英語力が十分でない場合、単位にはなるものの、卒業に必要ない英語科目を履修することになります。
コミュニティカレッジでは、英語を母国語としない学生が一般科目(基礎ビジネス)などを履修したい場合、前提条件(Pre-requisite)として指定英語単位を取得していることが記載されています。
一般科目履修に必要な英語単位を取得できるようになるには、人によって変わりますが、半年から1年以上の時間が必要となります。
出発前にどれだけ勉強しておくかがとても重要
英語力がないまま、コミュニティカレッジに入学できたとしてもひたすら英語の勉強をしなければならない、ということになります。
アメリカのコミュニティカレッジ進学留学は、入学のしやすさから人気があることは事実ですが、アメリカ渡航後、なかなか語学力が身につかず、英語クラスから抜け出せないまま、日本へ帰国する学生が少ないないということをあらかじめ知っておいてください。
コミュニティカレッジからスタートするからこそ、日本を出発する前、アメリカのコミュニティカレッジ進学を決めたその日から、ひたすら英語の勉強に集中することを強くおすすめします。
アメリカ到着・コミュニティカレッジスタート前までにどれだけ英語力を伸ばせておけるか、によってあなたのアメリカ大学進学の留学費用が大きく抑えられるようになります。
コミュニティカレッジからの大学3年次編入を知る
アメリカのコミュニティカレッジからの4年制大学3年次編入がおすすめである理由については説明しましたが、実際に編入するとはどういうことなのか、流れを知っておきましょう。
コミュニティカレッジ入学、必要となる単位取得、アカデミックカウンセラーへの相談から希望する大学への出願についてご案内します。
成績次第で名門大学への編入も可能、保証もあります
コミュニティカレッジで大学編入コースを選択、必要となる単位を履修・取得していくあなた。
英語や数学などの必須科目や、文・理で異なる選択科目から希望する単位を選び勉強していくのですが、一番大切なのは入学時、一番最初の履修科目です。
日本と違い、アメリカを含むカレッジや大学ではただ授業に出て、学期末のテストを受ければ良い、というものではありません。
授業・講義に積極的に参加、ディベート・プレゼンテーションでは自ら発言をし、レポートも遅れることなく提出。
はじめて受ける海外の授業に慣れないまま、学期が終わってしまうと成績が普通か、それ以下になってしまいます。
徹夜も必須?誰でも進学できるわけではありません!
編入を希望する場合、履修した単位すべての平均点でGPAは算出されるため、少しでも成績が悪いところがあると取り返すのが大変なんです。
そのため、コミュニティカレッジ進学を検討していて、学校が求める英語力はあるものの、ギリギリのレベルである場合には、1学期多く英語コースからスタートするようにしましょう。
英語コースでアカデミック英語と、アメリカのコミュニティカレッジでの授業の受け方を身に着け、最初から履修する単位も良い成績を目指すことが、大学編入のために知っておくべきポイントです。
アメリカでコミュニティカレッジから名門大学への3年次編入は不可能ではありませんが、誰しもが叶えられるものではありません。
大げさではなく、平日のうち2日は徹夜に近い勉強、週末もひたすら予習・復習という勉強付けの毎日を過ごさなければ、希望する大学への編入は難しい、ということを知っておきましょう。
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