マルタ留学情報
マルタ留学のメリット
地中海の爽やかな日差しが降りそそぐ島国、マルタ共和国。イタリア半島の南部に浮かぶ小さな独立国家です。ヨーロッパの人々に人気のリゾート地でもあり、地元の人々も陽気で親切、そして治安の良さが魅力的です。
留学先にマルタを選ぶメリットはたくさんあります。まず、長年イギリス領であった歴史があるため、公用語は英語です。小さな国ですが語学学校は豊富で、日本人留学生の割合も、他国に比べると少ない傾向があります。そして、学費が安いのが特徴的です。マルタは留学期間の長さに関わらず事前のビザ取得が不要というのも、その安全性を物語っています。
1964 年、英連邦王国マルタ国としてイギリスから独立し、さらに1974 年には、イギリス連邦内のマルタ共和国となりました。2004 年にEU に加盟しました。首都ヴァレッタは、街全体が世界遺産として登録されており、ヨーロッパ調の歴史を感じる風景が広がります。
マルタの教育制度(高等教育)
マルタの高等教育の中心、マルタ大学では1万人以上の学生が学位やディプロマの取得を目指してフルタイムまたはパートタイムで学習しており、その10%は外国からの留学生です。出願者の審査は学力面の適性に基づいて行われます。現在フルタイムの外国人学生は800人を超え、約350人の外国人学生が1学期のみの交換留学生として学んでおり、出身国は約84カ国にも及びます。
欧州連合(EU)のボローニャ・プロセスに準拠しているマルタ大学は、欧州高等教育圏(EHEA)および欧州単位互換制度(ECTS)に参加。同大学には14の学部と17のインスティテュート(研究所)、そして10のセンターがあります。
学年度は10月初旬に始まり、2学期制(1学期は10月~1月、2学期は2月~6月)を採用されています。大学進学準備コースおよび大学学部課程の新入生の受け入れは、毎年1回、10月に行われます。
※ECTS(European Credit Transfer System:ヨーロッパ単位互換制度)
EU諸国の大学では、ECTSと呼ばれる共通の単位制度を採用しており、1単位(クレジットポイントまたはECTSポイントとも呼ばれています)は講義、ゼミ、個人授業、ラボ実習、自習などおよそ28~30時間の学習から成り、60単位が1年間のフルタイム学習を基本的に意味します。
高等教育のサイクルと学位
学生は学士号、修士号、博士号(PhD)の学位を取得することができます。
大学レベル・第1サイクル(学士課程)
長期修了証書(サーティフィケート)、ディプロマ、学士号が取得できる1年から3年のコースが人文学、科学、工学、医学、歯学、健康管理等の分野で提供されています。学士号または優等学士号を取得するためには、分野により3年または4年のフルタイムの学習が必要です。
大学レベル・第2サイクル(修士課程)
第2サイクルでは、1年または2年の課程を履修すると修士号が授与されるコースが提供されています。入学するためには、適切な分野で第2種優等(Second Class Honours)またはカテゴリー2以上の学士号もしくは相当の資格を持っていることが条件となります。特別な状況においては、優等(Honours)学位をもたない入学希望者が、1年間の予備コース履修後に修士課程への入学を認められることがあります。修士課程の学生には、講義の履修に加え、修士論文の提出も求められます。中には、調査研究のみで取得できる修士号もあります。
大学レベル・第3サイクル(博士後期課程)
博士号(PhD)を取得するには、修士号取得後、3年以上のフルタイムの研究が必要です。博士候補生は、承認されたテーマについて一定期間調査研究を行った後、博士論文を提出しなければなりません。PhD以外の博士号(音楽博士号、神学博士号)の取得を目指すコースもあります。
マルタへの留学準備
マルタ留学にはいくつかのパターンがあります。代表的なものは以下の2パターンです。
- 語学留学
- 3年制大学/大学院留学
留学準備として必要なことは、目標とする学校のタイプ(語学学校、3年制大学、大学院)によって異なります。語学学校への留学には、特に申し込み時の英語力や学力は問われませんが、3年制大学、大学院とレベルが上がるにつれて、出願に必要な条件が厳しくなります。審査基準となるものは、主に英語力とGPA(最終学歴の評定平均値)です。
出願の時期
ビザの要・不要、長期留学か短期留学、留学のタイプにもよりますが、語学留学の場合は約3~4か月前、正規留学の場合は約1年前を念頭に検討してください。
留学期間とビザの有無
90日未満の留学
原則として残存期間のあるパスポートと往復航空券があればビザは不要です。
3か月以上の留学期間
学生ビザ(一時滞在許可証)の申請・取得が必要ですが、マルタ到着後に手続きを行います。マルタ語学学校連盟FELTOMに加盟の語学学校であれば一時滞在許可証の申請のためのサポートをしてくれます。申請に必要な書類は概ね次の通りです。
- 申請書
- 残高証明書
- 海外旅行保険加入証明書
- 滞在先確認書
- パスポート
※マルタ移民局により詳細が変更される場合があり、最新の情報はご確認ください。またFELTOM加盟校であれば、移民局ではなくFELTOMのオフィスで申請することもできます。
マルタの概要と地理
マルタはシチリア島のわずか93キロメートル南方の地中海に位置する、主にマルタ島、ゴゾ島、コミノ島の3島からなる国です。EU諸国では最南端。総面積は316平方キロメートル、人口は40万です。3島のうち最も大きいのが国名の由来にもなっているマルタ島です。首都はヴァレッタは、国の文化・行政・商業の中心地となっており、旧市街は街全体が世界遺産となっている要塞都市です。新石器時代から人間が生活していたといわれるほど歴史の長い土地で「カート・ラッツ(車輪の轍)」と呼ばれるレールのように平行に穿たれた二本の溝が島内各所に残ります。
長いイギリスによる統治のもと現在は英国連邦の独立国となり、公用語はマルタ語と英語ですが、憲法ではマルタ語を国語と定めています。
主要な産業は観光。その長い歴史を感じさせる街並みや太陽、そしてリゾートを求め、年間を通じヨーロッパから多くの観光客が訪れます。
- 首都:バレッタ(Valletta)
- 面積:316 ㎢
- 人口:409,000 人
- 宗教:ローマ・カトリック教(98%)
- 言語:マルタ語、英語
- 民族:マルタ人(北アフリカ系、中近東系、ヨーロッパ系)
マルタの言語と宗教
マルタ語と英語が公用語ですがイタリアから近いこともあり、イタリア語も通じます。食品類はイタリアからの輸入物もありパッケージがイタリア語で書かれているものも多く見かけることができます。
宗教はローマ・カトリックが98%。離婚は法律上の手続きとして存在せず、事実上離婚は禁止されていたが、2011年5月の国民投票により、離婚が認められることとなりました。
気候
地中海性気候で雨が少なく、日本の気候よりも乾燥しており、夏は日差しが強くかなり暑く、冬は平均15~16℃なので厳しい寒さというほどではありません。秋冬は天候が崩れる日が多く、雨風よけのウインドブレーカーなど体温調節しやすい羽織物が必要となります。一方、夏季は太陽が照りつけ、日差しがとても強いためサングラス、帽子、日焼け止めは必需品となります。マルタのベストシーズンは6~8月で、この時期に様々なイベントが行われるためとても賑やかな雰囲気になります。
時差
日本とマルタとの時差は、マイナス8時間(サマータイムはマイナス7時間)です。日本の方が8時間進んでいます。
英語力試験
ヨーロッパではIELTS、ケンブリッジ英検が主流となっています。ヨーロッパからの留学生が非常に多いマルタでは、IELTS、ケンブリッジ英検の対策プログラムが人気です。TOEIC、TOEFLの試験も受験かのうですが、テストセンターはマルタに1つしかなく、北米と比べてテスト日が限られています。
マルタの語学留学
どこで学ぶか?
民間の語学学校またはマルタ大学付属の語学学校で学びます。語学学校は授業や生活における指導・アドバイスがきめ細かく、大規模なチェーン校から、小規模でアットホームな学校まで、さまざまなタイプから選べます。大学付属のコースは大学キャンパスで学べるため、キャンパス内の施設が使えたり、現地の学生と交流できるチャンスもあります。
学ぶ学校の形態は
私立語学学校
少人数制クラス、コミュニケーション能力の向上を目的とした授業が特徴。ほぼ毎週月曜日から入学できる学校が多く、期間も週単位で申し込むことができるため受け入れに柔軟です。語学学校は授業や生活における指導・アドバイスがきめ細かく、大規模なチェーン校から、小規模でアットホームな学校まで、さまざまなタイプから選べます。
受講できるコースは
マルタの語学学校に在籍する学生の大半はヨーロッパから。また比較的年齢層は高めなので、一般的な総合英語コースのほか、少人数制プログラムやビジネス英語プログラムは多くの語学学校で扱われています。また中高生(ジュニア)や中高年(シニア)向けの「英語+アクティビティ」コースもあります。
費用について
月当たりの予算(授業料・宿泊費・現地諸経費)は23~30万円に渡航費(航空券や海外旅行保険など)を見込んでください。一般的に、ハイシーズン(6月~8月)料金を加算している学校が多く、航空券も高額になるため、夏季とそれ以外の時期では予算が変わってきます。
滞在タイプの種類は
ホームステイ | マルタの一般的な家庭の中で暮らすホームステイ。マルタ人の素朴な人柄に触れることができます。 |
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学生レジデンス/アパート | マルタでは学校が管理する学生寮やアパートに泊まることができます。ホームステイと大きな価格差が無いので自由な滞在を求めるならお勧めです。 |
ホテル | 多くのヨーロッパからの観光客が訪れるマルタでは宿泊施設が豊富です。長期滞在向けの比較的安価なホテルも選ぶことができます。 |