日本の高校を卒業した後の進路として海外大学進学も選択肢のひとつとして候補にあがるようになりました。
日本の受験勉強のための英語と、海外大学進学で求められるアカデミック英語には大きな違いがあるため、海外で勉強してみたいと思うものの語学力の壁を感じて諦める人もいるかもしれません。
このページで紹介するアメリカのコミュニティカレッジへの進学留学なら英語力に自信がなくても、アメリカ渡航後に英語を勉強して卒業を目指すことが可能。
さらにその先に世界大学ランキングに名前が出てくるような名門4年制大学への3年次編入ができるようにもなっています。
アメリカ・コミュニティカレッジ進学留学のメリットと気を付けなければならない罠・デメリット、おすすめの3校のコミュニティカレッジを紹介します。
アメリカ大学進学留学をご検討中のあなたのお役に少しでも立てば幸いです。
アメリカのコミュニティカレッジとはどのようなもの?
アメリカのコミュニティカレッジについて説明する前に、そもそもコミュニティカレッジとは何なのかを簡単に説明しますね。
日本でいえば短期大学と専門学校、この2つを足して2で割った高等教育機関がコミュニティカレッジです。
「コミュニティ」という名の通り、本来は周辺で暮らす住民がアカデミックな勉強の基礎や、就職・転職するための基本的な業界知識を学ぶための学校となっています。
格安な費用で学ぶことができ、4年制大学を目指したい学生にとっては基礎教養にあたる2年分をコミュニティカレッジで身に着けることで、4年制大学に通う場合に必要な高額な学費を節約することができます。
ビジネスをはじめとする業種別の基礎知識を学ぶこともできる学校となっており、ホスピタリティ・ツーリズムや航空業など様々なプログラムが各コミュニティカレッジ毎に提供されています。
1学期だけで修了するサティフィケート(修了証)プログラムから、基本的に2年間で取得できるアソシエート(準学士号、日本の短期大学卒業資格に相当)プログラムまでさまざまなコースを選べることもコミュニティカレッジの特徴と言えますね。
なぜ選ばれているのか、そのメリット・おすすめポイントとデメリットを紹介
アメリカ進学留学でコミュニティカレッジがなぜ選ばれるようになったのか、そのメリット・おすすめポイントと、注意したいデメリットについて説明します。
アメリカ・コミュニティカレッジのおすすめポイントその1:留学費用が安い
アメリカへ進学するなら4年制大学に最初から進めばいいのでは?と思うかもしれません。
ですが、アメリカに限らず、海外の4年制大学に留学生が通う場合には非常に高額な授業料を支払わなければなりません。
例として、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、通称UCLAに1年間留学生が通う場合に必要とされる概算費用は約600万円としています。
4年間で卒業できたとして単純計算すれば約2,400万円、誰もが選べる進学方法とは言い難いですよね。
ところがコミュニティカレッジで基礎教養、4年制大学の最初の2年間で学ぶ科目・単位を取得すれば費用が大きく抑えられます。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校のすぐそば、UCLAへの編入率が高いサンタモニカカレッジに留学生が1年間通う場合に必要な概算費用は約300万円、UCLAの半額で済みます。
コミュニティカレッジ2年+4年制大学2年=合計4年で卒業すれば、約600万円の節約になるわけです。
アメリカ・コミュニティカレッジのおすすめポイントその2:入学しやすい
アメリカのコミュ二ティカレッジが選ばれている理由その2は、その入学のしやすさです。
4年制大学に直接進学する場合には、高い英語力(TOEFLiBT80~)、高い成績平均点・GPA(Grade Point Average)に加え、SAT/ACTと呼ばれる英語で受験する学力テストのスコアや通っている学校長の推薦状にあなた自身のアピールポイントを書いた英文エッセイが必要です。
日本の受験英語しか勉強していない場合、TOEFLiBT80以上を取得することは容易ではありません(英検でいえば1級程度です)。
成績平均点には自信がある!というあなたも、いわゆる5教科だけでなく全教科の平均点(美術や音楽、保健体育など含む)でなければならないことに注意が必要です。
その他の推薦状やエッセイ(生徒会活動やボランティアなど)がもらえるかどうかは高校3年間でいかに努力したかがポイントになります。
高校3年生になってはじめてアメリカを含む海外大学進学を目指す場合に上記を満たすことはなかなか簡単ではありません。
海外の4年制大学へ直接出願する場合には高い壁が立ちはだかりますが、アメリカのコミュニティカレッジなら入学できる可能性がぐっと高まります。
コミュニティカレッジの入学要件は高校を卒業していること(学校によっては18歳以上であること)、および英語力があること、この2つだけです。
語学力がなくても入学OKとするコミュニティカレッジもあるので(後ほどデメリットの部分で説明します)多くの日本人留学生がコミュニティカレッジに進学しているんですね。
アメリカ・コミュニティカレッジのおすすめポイントその3:目的が明確でなくても良い
アメリカのコミュニティカレッジのおすすめポイントとして出願・入学時に明確な目標が決まっていなくても良いというメリットがあります。
同じコミュニティカレッジがあるカナダの場合、自分が何を専攻するのかを明確に決めておく必要があります。
専攻事に学期別カリキュラムが指定されており、決めた内容以外の科目・コースを履修することが難しいのですが、アメリカのコミュニティカレッジはその点が柔軟です。
アメリカトップランクの大学で何かを学びたい、海外で活躍できる人間になりたいと思うものの、具体的に何を選べば良いか分からないという人は多くいます。
またはコレをやろう!と思って入学したものの、コミュニティカレッジで勉強している間に他のことに興味を覚えることもあるでしょう。
そんなとき、アメリカのコミュニティカレッジは学期毎に希望するコースを選択・履修、自分の勉強してみたい分野にチャレンジすることができます。
4年制大学への編入コースで入学したものの、ホテル・ツーリズムに興味が芽生えたという場合には履修科目をそれらのプログラムに変更することができるのがアメリカ・コミュニティカレッジ進学留学の大きなメリットと言えます。
良いことがあれば困ることもある、デメリットや知っておくべき情報について
アメリカのコミュニティカレッジ進学に関するメリット、いわゆる良い点ばかりを紹介してきましたが、実はデメリットもあります。
注意しなければならないポイントや知っておくべき情報を以下ご案内していきますね。
アメリカ・コミュニティカレッジ進学で困るデメリットその1:必ずしも4年で卒業はできない
コミュニティカレッジの4年制大学編入コースは2年間で終わるプログラムとなっているのですが、これはすべての単位を2年間で落とすことなく修了できた場合に限られる話です。
アメリカのコミュニティカレッジ、それから大学で単位を取得することは決して容易ではありません。
講義に積極的に参加し、レポートは期限までにきっちり提出、ディベートやディスカッション、プレゼンテーションが行われる場合にはクラスメイトと資料作成をそれこそ徹夜ですることも。
日本の大学は受け身の講義+学期末のテストで単位がもらえますが、海外大学進学をする場合には決して甘くはないということを知っておきましょう。
アメリカ・コミュニティカレッジ進学で困るデメリットその2:英語コースから抜けられないことも
先に紹介させていただいた通り、アメリカのコミュニティカレッジの入学に求められる条件は高校卒業資格や18歳以上であることの他、各学校が定めている英語力を有していることとなっています。
コミュニティカレッジによっては英語力なしでも入学可能となっているのですが、これが実は留学生にとっての甘い罠なんです。
英語がどうしても苦手だったけど、とある留学エージェントに英語力がなくてもアメリカで有名大学に進む道がある、と聞いて渡航したA君。
コミュニティカレッジでの現地学力テストを終えて英語コースからのスタートになることは分かっていたので、張り切って語学勉強をしていたのですが、いつまでたっても英語コースが終わりません。
半年、1年、場合によっては1年半かかっても英語コースが終わらないことも。
アメリカのコミュニティカレッジでも1年勉強すれば300万円以上かかるもの。
英語コースが終わってはじめてメインストリーム(必要な単位取得コース)が開始するので、そこから2年分の留学費用が必要となります。
英語コースから抜け出せず、アメリカ留学費用が大幅にオーバーしてしまい途中で帰国せざるを得なくなる人が少なくないという現実も知っておいてください。
アメリカへの海外大学留学を選ぶ場合には出発前、日本でどれだけ英語力をアップできるかがアメリカで必要となる留学費用に直結します、しっかりと事前準備を進めましょう。
アメリカ・コミュニティカレッジ進学で困るデメリットその3:現地就職は難しい
アメリカのコミュニティカレッジ進学を希望する人の中には将来、アメリカで働きたいと思っている人んもいるはずです。
ですが、アメリカは移民の就労に非常にシビアな国です。
アメリカで留学生が9か月以上、学位コースに参加するとOPT(Optional Practical Training)という有給での就労許可申請をすることが可能となっています。
学位コースで学んだ内容に近い職種で給料をもらって働けるチャンスがあるのですが、これは最長でも1年までとなっています(STEM OPTでも最長2年まで)。
その後にアメリカの企業へ就職できれば良いのですが、留学生を雇用することはアメリカの企業にとっても負担(費用面含む)であることから非常に厳しいと言わざるを得ません。
アメリカで生活をする場合にはコミュニティカレッジでの卒業資格(アソシエート)ではなく、ITなどの大学院卒業資格(修士号)が必要と考えるべきでしょう。
コミュニティカレッジの卒業資格だけではアメリカでの就職は難しいということを覚えておいてください。
アメリカのコミュニティカレッジでアソシエートを取得し、OPTで現地キャリアを積んだ人材は日本の企業が求めている人材であるということもお忘れなく。
iae留学ネットがおすすめする厳選3校を紹介します
アメリカのコミュニティカレッジについておすすめ・メリットとデメリットそれぞれを紹介してきました。 続いてはiae留学ネット・アメリカ留学担当がおすすめするコミュニティカレッジを3校、厳選して紹介していきますね。カリフォルニア州ロサンゼルス、サンタモニカカレッジ
アメリカ、カリフォルニア州南部のロサンゼルス・サンタモニカにあるコミュニティカレッジ、サンタモニカカレッジでは約30,000名の学生が学んでいます。
ロサンゼルスでもおしゃれなサンタモニカにあり、すぐそばには名門カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)もあります。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)への編入学を目指す留学生多く集まっており、同大学への編入実績もNo.1。
サンタモニカカレッジではまた名門大学編入を目指す学生のためのUniversity Bridgeプログラムに参加することが可能、名門大学進学に向けた徹底的なサポートを受けることもできます。
ワシントン州にあるシアトルセントラルカレッジはダウンタウンにあります
カリフォルニア州と同じく、4年制大学編入制度が整っているワシントン州シアトルのダウンタウンにあるシアトルセントラルカレッジ。
シアトルの中心部から坂道を上った先にあるこのコミュニティカレッジは、学生数約15,000名の都市型の学校となっています。
大学生の休学・認定留学にもぴったりなコミュニティカレッジとなっていて、短期間の科目履修でサティフィケートを発行してもらえます。
4学期(クオータ)制の学校なので入学タイミングも多く、英語力に合わせて語学コースからブリッジコース(英語とコミュニティカレッジで勉強するための基礎知識を学ぶ)、メインコースそれぞれからスタートできます。
カリフォルニア大学バークレー校への進学率が高いデ・アンザカレッジ
カリフォルニア州サンフランシスコ郊外、シリコンバレーにあるデ・アンザカレッジはビジネスプログラムで世界屈指の名門校、カリフォルニア大学バークレー校への進学率が高いコミュニティカレッジです。
デアンザカレッジの向かいには北米で進学準備するならココ!というおすすめの語学学校ELSシリコンバレー校があり、英語力に自信がない場合にはこのELSシリコンバレー校からアメリカ進学留学をスタートさせることができます。
英語力によっては夏休みの準備プログラムからスタートすることも可能(TOEFL iBT52以上、IELTS5.0以上が必要です)、デアンザカレッジを目指す場合には高校在学中にしっかりと英語力を磨いておくようにしましょう。l
学校選びに関する注意点
おすすめの学校として3校を紹介させていただきましたが、いずれの学校も名門大学への進学率が高いコミュニティカレッジとなっています(シアトルセントラルカレッジの場合にはUW、ワシントン大学ですね)。
ただアメリカのコミュニティカレッジ選びをする場合、この「編入率の高さ」を基準には選らばないようにしてください。
あなたがUCLA、カリフォルニア大学ロサンゼルス校への編入がしたい、という理由からサンタモニカカレッジを選ぶとします。
勉強をしっかり頑張り、いざ編入のための出願をするとします。
そこにあなたと全く同じ成績でカリフォルニア州の他のコミュニティカレッジから出願する留学生がいた場合、あなたがサンタモニカカレッジに通っているので優先的に審査されることはありません。
同じカリフォルニア州内からの出願であれば審査は平等に行われる(別の州からの場合は優遇されます)ので、コミュニティカレッジを選ぶ場合にはロケーションや規模、提供されているコースがあなたの希望に沿っているかなどの情報から選択するようにしてくださいね。
アメリカ・コミュニティカレッジ進学留学ならiae留学ネットにご相談を
アメリカへのコミュニティカレッジ進学をご検討されていらっしゃるなら是非一度、iae留学ネットまでご相談ください。
iae留学ネットは世界700の教育機関、1,500の学校と提携しており、提携校に関するご相談やお見積り、入学手続きも無料となっています。
現在の英語力や希望する学校・プログラムについてお知らせいただき、あなたにもっともおすすめのコミュニティカレッジを提案させてください。