円安が進んでいる今でも、行きたい留学先として最も人気な国はアメリカです。そんなアメリカは他国とは違い、ワーキングホリデー制度がなく、かつ学生ビザでお仕事することも出来ません。
ただし、一定の学位やコースを修了すると現地で有給インターンシップが出来るOPT(Optional Practical Training)という制度があることをご存じでしょうか?
今回は、このOPTについて詳しくご案内いたします。アメリカで就労を目指す方やアメリカで業務経験を積みたい方は、是非ご覧ください。
1. 現地就労ができる主な留学プランと就労条件
まずは、OPTについてご紹介いたします。
OPT(Optional Practical Training)とは?
OPTは留学生がアメリカの大学を卒業した後に、現地の企業で研修を受けられる制度を指します。通常大学を卒業した後、学生ビザが切れ、現地に滞在することが出来なくなりますが、OPTに申請することで、卒業後も最長1年間アメリカに滞在することが出来ます。
OPT期間中のビザステイタスは就労ビザではなく、学生(F-1)ビザとなります。ただし、通常の学生ビザとは違い、有給でお仕事をすることができます。(無給のインターンシップも可)
OPTの期間は通常1年間で、大学の専攻と同じ分野のお仕事に就く必要がございます。STEMと呼ばれる理工系の分野を専攻すると、最長3年間OPTに参加することが出来ます。
また、学位が上がるごとに、OPTに申請できます。
例:
1. Certificate Programを卒業
↓
2. OPT
↓
3. コミュニティカレッジに進学
↓
4. 卒業後OPTに申請する
↓
5. 4年制大学に進学
↓
6. 卒業後OPTに申請する
※学位が下がるとOPTの再申請は不可になります。
OPTの種類
Pre-Completion OPT | プログラム受講中に実施するOPT |
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Post-Completion OPT | プログラム修了後に実施するOPT |
Pre-Completion OPTの学期中はパートタイムで週20週間まで、学期休みはフルタイムで働くことができます。
ただし、OPTの期間は最長1年間となりますので、例えばPre-Completion OPTで3ヶ月間お仕事をした場合、Post-Completion OPTでは、最長9ヶ月間でしかお仕事が出来ませんのでご留意ください。
OPTの条件
- 1年以上フルタイムの学生として大学に在籍をしていること
- 6ヶ月以上有効なパスポートを所持していること
- 有効なI-20(入学許可書)を所持していること
対象者
- OPT申請可能なCertificate Programを卒業する方
- アメリカの大学(準学士、学士、修士、博士)を卒業する方
- 専攻分野と関連した仕事先が見つかった方
OPTを申請するタイミング
- 在学中
- 卒業後Grace Period(出国猶予期間)と呼ばれる期間中
Grace Period(出国猶予期間)とは
大学の最後の授業を受けた日(I-20の失効日)から60日間以内であれば、引き続き合法でアメリカに滞在することが出来ます。このGrace Periodを利用し、OPTの就業先を見つける方もいらっしゃいます。
ただし、60日を過ぎるとアメリカを出国しなければいけませんのでご注意ください。
仕事の探し方
大学で探す
提携企業がある場合がありますので、まずはキャリアセンターにご相談ください。
ウェブサイトを活用する
アメリカではLinkedInが主流で、日系企業の求人が多いサイトですと、「びびなび」や「Indeed」がお勧めです。
OPT申請の必要書類
- I-765フォーム(労働許可証の申請書)
- OPT申請料金(US$410)
- 証明写真2枚(2×2インチ)
- I-20コピー
- I-94コピー
- パスポートコピー
- 学生ビザ(F-1)ビザコピー
※OPT申請用に学校から新しいI-20が発行されます。OPT用のI-20が発行されてから30日以内に上記の書類がUSCISに必着でお送りする必要がございます。
OPT申請の流れ
- 学校にOPT申請をする
- 学校からOPT用のI-20を受け取る
- すべての書類をUSCISに送る
- USCISからEAD(労働許可書)を受け取る
- 仕事が決まったら学校に報告をする
OPTに関する注意事項
OPT期間中、無職の期間が90日以上続くとOPTは失効します。OPT申請をしたのち、一時帰国をされる方もいらっしゃいますが、学生でもなく仕事もない状態で国外に出てしまうと、 アメリカに入国する意味がないと見なされてしまい、再入国が難しくなる可能性があります。また、国外にいる期間も無職の期間としてカウントされますので、ご留意ください。
OPT申請の流れや必要書類については、各大学やカレッジにてご案内があります。
書類の提出期限もありますので、在学中に定期的にOPTに関するワークショップにご参加頂いたり、キャリアセンターなどにお問い合わせ頂くことをお勧めいたします。
2. 現地就労でどれくらいの収入が見込める?
OPTの場合、アメリカで働ける期間は1年のみと期間が決まっているため、エントリーレベル(新入社員レベル)の求人が多いと言われています。
企業や職業によってお給料が変わりますので、お仕事探しをする際に企業側にしっかり確認されることをお勧めいたします。
目安 | 月給2,000米ドル前後 |
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3. 現地就労を実現する各種留学プログラム
- 4年制大学を卒業する
- コミュニティカレッジを卒業する
- エクステンションコースで開講されているCertificateコースを卒業する
4. 各種留学プログラムのお薦め校
次に、各留学プログラムのおすすめ校をご紹介いたします。
1. アメリカの大学・大学院を卒業する
- Gonzaga University
- University of Utah
- Univeristy of Illinois Chicago
- University of Kansas
- American University
- University of South Carolina
- Auburn Univeristy
- Oregon State University
- Colorado State University
- Saint Louis University
- Illinois State University
- Suffolk University
- Hofstra University
- Drew University
- George Mason University
- South Florida University
- The Univeristy of Alabama at Birmingham
- University of Wisconsin
- San Francisco State University
- San Jose State University
- CSU Monterey Bay
- CSU Fresno
- CSU Sacramento
- CSU Long Beach (The Beach)
- CSU Northridge (CSUN)
- CSU Fullerton
- CSU San Bernardino
- San Diego State University (SDSU)
2. コミュニティカレッジを卒業する
- Santa Monica College
- De Anza College
- Seattle Colleges
- Everett Community College
- Green River College
- Santa Barbara City College
- Campton College
- Orange Coast College
- Sierra College
- Merced College
- College of Desert
- Butte College
- Glendale Community College
- Pasadena City College
- Cirtrus College
- El Camino College
- Cypress College
- Irvine Valley College
- Grossmont College
- Palomar College
- Miracosta College
- College of San Mateo
- Berkeley Citiy College
- Foothill College
- Ohlone College
- San Jose City College
3. エクステンションコースで開講されているCertificateコースを卒業する
※9ヶ月間の修了書コースを卒業すればOPT申請が可能になります。
- UC Irvine Extension
- UC San Diego Extesnion
- UC Berkeley Extension
- UC Riverside Extension
- UC Los Angeles Extension
- University of Washington Extension
海外就労が可能な留学プランならiae留学ネットにご相談ください
いかがでしたか?アメリカでの業務経験を積みたい方や、現地就労を希望している方は是非OPTという制度をご活用ください。
アメリカは他国と比べて、就労が難しいと言われており、理由の一つとして採用時に過去に現地での就労経験があるか重要視をされることが多いからです。そのため、在籍中にインターンシップに参加したり、OPTを利用して現地での業務経験を積んだり、企業とのコネクションづくりがとても大切になってきます。
アメリカ進学やOPTを目指すための留学をご検討中の方は、是非お気軽にご相談ください。それでは、皆様からのご連絡をお待ちしております。