私はイングランド・シェフィールド大学の大学院に留学をしていました。
イギリスの大学院は日本とは異なり大抵1年で終了します。
シェフィールド大学では国際開発学における公衆衛生学について学びました。
大学生時代の専攻は国際関係学だったので、実は私は専攻を変えて改めて新しいことを学ぶことに決めました。
日本では本来大学と大学院の専攻は同一であることが当たり前ですが、イギリスでは学部時代と専攻を変えて学ぶ人も少なくありません。
実際、私の同級生には留学生を含め、様々な学部出身(医学部、工学部、薬学部などなど)の友人がいます。
イギリスの多くの大学では様々なバックグラウンドを持つ人を集めて学びあうことに意義があると考えているため、私のように公衆衛生のバックグラウンドがない学生も受け入れています。
イギリス大学院進学留学、現地での生活について
私はイングランド・シェフィールドにあるシェフィールド大学の近くに寮を借りて生活していました。
シェアハウスのように1部屋の中に5人が共に住み、キッチン、シャワー、トイレが共有でした。
私にとって初めてのシェアハウスでしたが、全員アジア人で且つ女性だったのですぐに仲良くなれました。
よく週末には一緒にご飯を作り中華やマレーシア料理、日本料理を味わいました。
キリスト教の友人が多かったため、よく日曜日に教会に行っていました。
私が海外に出て一番学んだことは宗教だと思います。
海外に出るまでは宗教の名やその歴史などをなんとなくは知っていても深く考えたことはありませんでした。
教会に通うことでキリスト教とは何なのかを勉強でき、かつキリスト教徒がどう考えているのか、また自分の信仰する宗教について改めて考えられたいい機会でした。
今では日本人の宗教観についても説明できるようになりました。
イギリスでの食事に関しては、自炊がほとんど。
というのも物価がやはり高いのでレストランに行くとお金がかかります。
日本の調味料も少しは手に入るのでよく和食を作っていました。
イギリスはよくご飯がまずいと言われますが、私はそうでもないかなと思っています。
よくあるフィッシュ アンドチップスもお店によって多少味は違いますし、イギリスの田舎で食べたヨークシャープディングは絶品でした。
英国での大学院生活、学業について
イギリスの大学院での授業は講義方式とグループワーク方式に分かれます。
1つの教科につき、毎週1回講義とグループワークに参加しなければならないので、大学程忙しくはなくても毎日何かしらの授業が入っているという状態でした。
グループワークは事前に10~20ほどの文献を読んで参加するのが必須で、教授と共にディスカッションの時間を1時間ぶっ通しでやります。
文献を読むだけでなく、ディスカッションに積極的に参加し自分の意見を話すということは日本の大学ではあまりしてこなかったのでとても苦労しました。初めの頃は文献を読んで準備していてもディスカッションについていけず、あなたはすごく静かねと教授に言われてしまいました。
それがとても悔しかったので毎回のグループワークで間違えてもいいからと言い聞かせ自分の意見を主張し、グループワーク前に教授に自分の意見を聞いてもらい相談に乗ってもらいました。
自分はネイティブじゃないからしょうがないではなくて自分にできることを少しずつでもいいから努力することを学びました。
私の学部の特徴として2週間のフィールドワークと2ヶ月の修士論文フィールドワークが課されています。私がこの大学を選んだ理由の1つもこの2度海外で学べる点になります。
フィールドワークではケニアに母子保健の研究へ、修士論文ではウガンダのNGOと共にHIVの陽性者である女児についての研究を実施しました。
実際にフィールドに出てその土地の人々にインタビューをすることでより途上国の現状を理解できましたし、将来NGOで働きたい私にとってNGOの仕事を実際に体験できる点でとても有意義でした。
イギリス大学院留学で学んだこと
このように私が1年のイギリス・シェフィールド大学留学で得たものはとても大きいです。
周りの同級生は高い志しを持つ学生ばかりで、常に置いていかれないように必死に勉強した1年でした。
同時にイギリスの人々、他の留学生などと関わることでイギリス文化だけでなく様々な国の文化に触れたよい機会でした。
日本とは異なる環境に身を置くことでたくさんの失敗もしました。でもそれ以上に得たものが多かったと思えます。