ジュニア留学とは、主に高校生以下の年齢を対象とした留学のこと。
ひと昔前はあまり聞きませんでしたが、近年、少しずつその数が増えてきており将来をみすえて一足早く海外体験をさせてあげたい、という保護者の方々からのお問合せや積極的な高校生の皆さんからのご連絡をいただくことも。
そんなに若く留学してどんな意味があるの?と思う方もいるかもしれません。
このコラムでは、小学生と高校生の時、1年ずつ海外留学した経験を持つ筆者が、なぜ今ジュニア留学が大切なのかをご説明していきます。
今の中高生にジュニア留学が必要な理由
今の中高生にジュニア留学が必要な理由は、次の通りです。
- 異文化理解力が高まる
- 国際的な友人関係を築くことができる
- 吸収力が高い時期に英語に触れることができる
- コミュニケーション能力が養われる
- 高校受験や大学受験でアピールすることができる
- 将来のキャリアにプラスになる
さらにこれに加え、筆者が考えるジュニア留学のメリットを3つお伝えします。
1. 自ら問題解決する姿勢が身につく
留学を通してコミュニケーション能力が高まるとはよく言われています。では、コミュニケーション能力が高まると、どのような良いことがあるのでしょうか。
例えば留学中に最も多くある「コミュニケーション能力が必要な場面」は「困ったとき」です。それは探し物やトイレに行きたい、水が飲みたい、行先への行き方がわからない、などの些細なことかもしれません。それでも自ら情報を求め、発信し、解決する必要があります。
これは、保護者の方が常にそばに居たり、勝手知ったる日本社会に居る限りあまり無い経験でしょう。
こうした経験を通し自ら問う姿勢が身につくと、どんなことでも調べ、人に問い、場合によっては協力してもらいつつ、解決することができるようになります。
多くの情報にあふれ人々の考え方が多様化する中で、自ら情報を探し、協力を仰ぎつつそれを現実社会で使っていく力は必要不可欠。そのベースをなすコミュニケーション能力を、ジュニア留学では養うことができます。
実際の経験
留学中は常に分からない事だらけでしたが、特に困ったのは運動会や就学旅行などのイベントのときでした。通常の授業であればある程度慣れていきますし、なにか忘れてしまってもスペアを借りることができます。
しかし、イベントの際は特別な持ち物がいる、集合時間や場所を守らなくてはならない、とイレギュラーがたくさん。
そんな時は別途、先生やクラスメイトに確認したり、職員室に聞きにいったり、帰宅後にやっぱりわからなくてホストファミリーに電話してもらう、などの方法をとる必要がありました。
こうした経験を通し、分からない事をそのままにしない姿勢が身に付きました。
2. 世界をより身近に感じられるようになる
ジュニア留学では、短期間とはいえ他国で生活するため、日本とは違った文化や価値観に触れることになります。
ホームステイであれば、その国の生活スタイルをより身近に感じることができます。寮生活であっても、食事や学校の雰囲気、設備や周辺環境等が全く日本とは違うことに気が付くでしょう。
また、行先の国の学生だけではなく、世界各国からの同年代の生徒と会うことも多々。同じ年代でも服装から考え方、コミュニケーションの仕方に違いがあることにきっと驚かされるはずです。
それだけではなく、日本にいると遠い世界の歴史や問題、情勢がぐっと身近に感じられるような出来事もあったりします。
実際の経験
筆者は実際に小学5年次と、高校2年次に留学した経験があります。その時には、日本では得ることのできない、こんな驚くべき体験がありました。
- ゴミ収集をロボットカーが全自動で行っている
- 炊き出しボランティアで、スラムに住む人々との交流をもった
- 韓国からの留学生と仲良くなった(その後も家族ぐるみで交流があります)
- クラスメイトに東南アジアの国からの国際養子縁組で移民してきた子がいた
- クラスメイトのご両親が2人ともお父さんだった
- 近所に、アラブの国から難民として移住していたご家族がいた
これらの出来事があったおかげで、自分にとっての普通は日本の中だけの普通なんだ!と知ることができました。
帰国後、授業で学ぶことや社会のできごとが自分が持っていた体験と結びつき、ぐっと身近に感じられるようになり、結果的には世界に開いた眼差しを持つことを容易にしてくれたように思います。
ジュニア留学を通して世界をより身近に感じることができると、その後に学ぶものごとの意味も全く違ってきます。そしてこれが、グローバルな視点を養うことに繋がってくるのです。
3. 主体的に協力して成し遂げる力がつく
留学先では、学校でのグループワークやチームアクティビティを通して、協力し合いながら行う活動をする事ができます。生徒同士で力を出し合うことで、それぞれが「主体的に協力し合い、なにかを成し遂げる経験」を得ることができるのです。
実はこういった経験を通して得られる能力は、文科省がすすめる大学入試改革で「3本の柱」の一つに掲げられた能力。今後、ますます実際に日本の教育、社会システムの中で重視されていく力をより実践的に、体験を通して身につけることが出来るのがジュニア留学です。
実際の経験
筆者の留学先ではたしかにグループワークが多く、例えば下記のような授業内容がありました。
- 修学旅行の資金を、生徒が自らお菓子を売ることで集める。
- 歴史の授業でギリシャ文化を学ぶ際、実際に建物のミニチュアを作ったり、当時の服装の人形を作る。それを使い、史実のワンシーンを再現する。
- 美術の授業で、ある画家の作品についてその特徴をまとめてグループでプレゼンする。また、その特徴を模倣した作品を描いてみる。
こういった授業形式の中で、それぞれが個性を発揮しあいながら一つのものを作り出すといった経験は、日本の一般的な教育システムの中では得難いものでした。
ジュニア留学のデメリット
もちろん、ジュニア留学にもデメリットはあります。
- 一時的なホームシック
- 一時的な、生活に慣れることへの難しさ
- 期間によっては、語学力がアップする保証はない
とはいえ、どれも一時的なものですし、これを乗り越えて得られる経験には得難いものがあります。また、もし短期間の滞在でレベルアップしなかったとしても、帰国後の語学学習や受験勉強のモチベーションになったという話はよく聞きます。
これらのデメリットを考えても、ジュニア留学をするメリットはなお大きなものがある事は間違いありません。
ジュニア留学まとめ
ジュニア留学では、これからより重要になっていく次の能力を伸ばすことができます。
- 自ら問題解決する姿勢が身につく
- 世界をより身近に感じられるようになる
- 主体的に協力して成し遂げる力がつく
今はまだ少数派のジュニア留学。パンデミックの終息に伴い、これからどんどん増加していくことが予想されます。
すっかり一般的になって差別化できる経験ではなくなってしまう前に、2024年、ひとあし早く挑戦してみることをおすすめします。
まずは春・夏の短期留学から
お試しとしておすすめなのが、春休みや夏休みの短期ジュニア留学。
期間は数週間。春休みや夏休み、冬休みなどの長期休みに合わせて設定されることがメジャーです。
英語クラス+野外活動や見学・観光などのアクティビティがセットになっており、 座学だけよりも包括的な体験ができることがポイント。楽しみながら学びを深めることができるプログラムとなっています。
春休みジュニア留学の雰囲気を動画でみてみる
オーストラリア「ブラウンズ・イングリッシュ・ランゲージ・スクール」の春休みジュニア留学プログラムの様子をお届けします。
ジュニア留学のことならiae留学ネットにご相談ください
お子様にとって大きな一歩となる。ジュニア留学。期間を問わず、海外経験があるのと無いのでは、将来選ぶ選択肢の幅がぐっとかわってきます。ぜひこの機会に、スペシャルな経験をイメージしてみてください。
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