海外大学進学を目指している方は是非、卒業した後の進路も含めて留学プランを計画してください。
というのも、多くの海外大学/カレッジ進学した人達は卒業後に直ぐに帰国するのではなく国際的なキャリアを追求するために留学先の国で就労ビザを取得することを希望される方が多くいらっしゃいます。
卒業後に現地で就労できるかは、各国の卒業生ビザ(卒業後の就労ビザ)の申請条件によって異なります。
このコラムでは、人気の進学地であるアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスの大学卒業後に申請できる卒業生ビザとその期間ついて比較してご紹介いたします。
卒業生ビザとは
そもそも卒業生ビザとは、どのようなビザなのでしょうか?正式名称は国によって異なり、カナダではPost Graduate Work Permit、イギリスではGraduate Route Visaなと呼ばれています。
卒業生ビザは、主にカレッジ・大学・大学院などで学位を修めたり専門的な資格を習得することで申請可能になるビザのことで、大学などの高等教育機関で学んだことを活かして現地での職業経験を積むのに最適なビザといえるでしょう。
海外での長期キャリアの構築や、その後の永住権取得を考えている方にとって魅力的な選択肢であると言われています。
ビザ情報に関しての注意事項
ビザの申請手続きや規定、ルールは各国の移民局が予告なく、また頻繁に変更しています。
そのため、こちらの記事に記載してある情報は、現時点(2023年6月現在)で客観的な情報を提供致しておりますが、将来に渡りその内容を保証するものではございません。
ビザの正確な最新の情報を確認したい場合は、必ずご自身で各国の移民局のホームページを確認をした上で留学プランのご決断をしてください。
カナダの卒業生ビザ
カナダの大学やカレッジを卒業した学生に対して提供される就労許可証はポストグラデュエイトワークパーミット(Post-Graduation Work Permit、略称:PGWP)と言います。
PGWPは、カナダでの就労経験を積み、カナダでの滞在を延長するための貴重な機会となっています。
カナダのポストグラデュエイトワークパーミットの条件
- 8か月以上のプログラムであること
- フルタイムの就学であること
- 公立または政府承認の私立の大学院、大学、カレッジであること
カナダのポストグラデュエイトワークパーミットの期間
8ヵ月未満 | 申請資格なし |
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8ヵ月以上2年未満 | 通学期間と同じだけ申請可能 |
2年以上 | 3年間の申請が可能 |
2年間以上の大学/カレッジのプログラムを受講すると3年間の就労可能となります。
アメリカの卒業生ビザ
アメリカの卒業生ビザは、OPT(Optional Practical Training)と呼ばれ、学生ビザ(F-1ビザ)でアメリカの大学・大学院で就学した方が卒業後に申請できる就労ビザです。
就労期間は最長で1年間となりますが、学位レベルごとに申請することができるので、大学卒業→OPT→大学院→OPTのようにOPTをすることが出来ます。
アメリカのOPTの条件
- 1学年間(one full academic year) 学生ビザ(F-1)で就学してること
- 大学/大学院での専攻分野に関連した職種で働くこと
- 学生ビザ(F-1)でアメリカの大学で学位を取得する、または大学のOPT申請可能な修了書プログラムを卒業すること
アメリカのOPTの申請条件の詳細については移民局のHPをご確認ください。
OPT就労期間 | 最長1年間 |
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オーストラリアの卒業生ビザ
オーストラリアでは卒業生ビザはTemporary Graduate Visa (Subclass 485) というもので、その中でもGraduate Work streamとPost-Study Work streamの2種類があります。
Graduate Work stream
オーストラリア国内でDiploma(ディプロマ)など学位を取得した場合に、卒業ビザを申請する場合は、Graduate Work Streamと呼ばれるストリームタイプとなります。
※このビザに申請する場合、Medium and Long-term Strategic Skills Listと呼ばれるリストに入っている職業でなければいけない、などの条件があります。
Post-Study Work stream
オーストラリアの大学や大学院でBachelor(バチェラー)以上を就学した方はこちらのビザを申請します。卒業ビザを申請する際に職業の制限がなく、どの学部を卒業しても申請する事が可能です。
オーストラリアの卒業生ビザ(Post-Study Work stream)の条件
- 50歳未満であること
- 2011年11月5日以降に最初の学生ビザを申請し、発給されたこと
- 有効なビザを持っていること
- 過去6ヶ月以内に学生ビザを取得していること
- CRICOS登録コースで最近学位を取得した者であること
- 申請時に申請者全員が適切な健康保険に加入していることを証明する書類を提出すること
- 申請時にAFPチェックを申請していることを証明する書類を提出すること
- 必要な英語レベルを証明する書類を申請時に提出すること
申請条件の詳細はオーストラリア移民局のHPをご確認ください。
Bachelor Degree(学士号) | 2年 |
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Master's Degree(修士号) | 3年 |
Doctoral Degree(博士号) | 4年 |
イギリスの卒業生ビザ
イギリスでは、Graduate Route Visa(卒業ビザ)と呼ばれており、2021年よりイギリスの大学・大学院を卒業後に最長2年間イギリス国内に残って就労できるビザが取得できるようになりました。
Graduate Route Visaビザは、専攻分野を問わず学士課程(学部)と修士課程(大学院)の両方に適用されます。またPhD(博士課程)を修了した場合には、最長3年間イギリスでの就職活動や就労が可能です。
イギリスの卒業生ビザの条件
- 英国に滞在している
- 現在のビザが学生ビザまたはTier4(一般)学生ビザであること。
- 学生ビザまたはTier 4(一般)学生ビザで、英国の学士号、大学院学位、またはその他の資格のあるコースを最低期間就学した場合
- 教育機関(大学やカレッジなど)が、あなたがコースを修了したことを内務省に通知している。
申請条件の詳細はイギリス移民局のHPをご確認ください。
Bachelor Degree/Master's Degree | 2年 |
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PHD/Doctoral Degree | 3年 |
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大学卒業後の就労に関しても国ごとに違いがあるように、進学方法も国により異なります。
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