私はフランスのニースに1ヶ月留学しました。フランス留学を考えている方の参考になれば幸いです。
フランス留学までの道
大学でフランス語を専門にしていた私は2年生の冬、初めて旅行でフランスのパリを訪れました。現地で、今まで自分が学んでいたフランス語が通じた悦びから、「留学して学びたい」と強く思ったのが留学のきっかけです。
また一緒に言った友人と地図を見ながら目的地に何とかたどり着くことができたことも、「海外にいても一人で行動できそうだ」という安心感があったからです。
私は体育系の休めない厳しい部活に所属していたので、たいていの学生が留学する夏休みでなく、部活がオフになる冬に留学をしました。
前年の冬のパリのあまりの寒さにはこりごりだったので、ぜひ暖かい地域へ行きたいと思い、温暖な地中海沿いのニースに留学先を決めました。少しでも長く滞在したかったので、12月初頭から大学は二週間ほど欠席しました。
ニース留学生活
ニースに到着し、緊張しながらステイ先のアパートに入ると、そこのマダムの息子が迎えに来てくれて挨拶にビズ(頬と頬と合わすキス)をしてくれて少しドキッとしました。日本にない、旅行では味わうことのない経験の一つでした。
ホストのマダムはパッと見、怖い感じがしてひるんでしまいそうだったのすが、せっかくフランスまで来たのだから私から積極的に話をして馴染む努力をしました。
打ち解けるとマダムはとてもやさしい方で、今まで受け入れた日本人の中で私が一番会話ができると褒めて下さり、基礎を大学でしっかり学んできて良かったと思いました。(渡仏当時は仏検2級を取得)
翌日から語学学校へ行き、レベル分けのテストをし、一番上のクラスに入りました。日本人は文法が強く、会話は弱いと言いますが、本当にその通りだと思いました。
同じレベルであるはずのクラスメイトはペラペラ喋っていました。私よりも下のクラスにいたラテン系の子もやはり文法が似ているからか、とても会話が上手で上達がものすごく早かったのを覚えています。
授業はアットホームなクラスで5人ほど。文法、読解もありましたが、先生が自分の意見をフランス語で言う機会を設けてくれるクラスはとても為になりました。つたないフランス語でも真剣に聞いてくださり、間違いを訂正してくれたりもしました。
もちろん宿題も出ます。先生と生徒の関係もフランクな感じで、先生のお宅に招待され、ディナーなどもいただいたのは良い思い出です。
私の通った語学学校は、午前9時から始まり、お昼にはみんなで徒歩5分程で行ける、地中海を見ながらテイクアウトのランチなどを取って楽しく過ごしました。避暑地で名高いニースですが、冬でも温暖で太陽がさんさんと降り注ぎ、とても心地の良いひと時を過ごすことができました。
ただ、どこでもそうかもしれませんが、こちらの生徒同士の会話は共通言語が英語でした。英語が母国語でないのに当然のようにペラペラしゃべる皆に圧倒されつつも、英語の重要性も忘れてはいけないと感じました。
でも、フランス語を習得しつつも、友人と英語で会話をするのはとても良い勉強となり、外国語でコミュニケーションをできる喜びを体感し、更に語学を向上したいと思わせてくれました。
昼食を終えると授業の日もあれば、授業の無い日もあり、私はあまり授業をつめすぎないようにしました。というのも先に留学した同級生から勉強漬けだと、習ったことを日常会話で実践する機会が減ると聞いたからです。
実際ニースの街を知ったり、友人とおしゃべりをしたりして留学とはいえど勉強だけにならなくてよかったと思いました。通った学校は午後に近郊へのエクスカーションなども開催して、会話の機会も多くてとても充実していました。
また、クリスマスの時期の為、校内でクリスマスのイベントなどもあり、退屈することがありませんでした。その後学校は冬休みに入り、その間は南仏、パリを一人旅しました。ハプニングもありましたが、人生の中でたった一人で一週間ほど海外で旅をするという初めての経験は、成長と自信につながりました。
フランス留学まとめ
ニースの人は暖かい土地柄なのか気さくで、親しみやすかったです。市内はトラムが発達しているので交通に不自由はしません。
ニースの魅力は何といっても紺碧海岸という名を冠した海とゆるやかに続く海沿いの散歩道。時間がゆったり流れ、日本でのストレスからリフレッシュ出来ました。
イタリアやモナコも電車ですぐに行ける抜群のロケーションです。南仏での留学でしたが学校の先生やステイ先の方は、訛りのないフランス語で話してくれました。
フランス留学といえば、まず一番にパリを思い浮かぶことだろうと思いますが、ニースはとても過ごしやすくてとてもお薦めの地域です。今現在私がフランスに移住しているのは、このニースでの経験があったからこそとも言えます。
この1ヶ月は人生を変えてしまうほどの素敵な体験でした。