皆さんはスペインと聞いてどのような印象を持つでしょうか。
パエリア、闘牛、フラメンコ、そして情熱の国、など様々なイメージを持つスペインですが実際に行ってみるとそこはとても面白い世界が広がっていました。
今回はそんなスペインの魅力をスペインに来て驚いたことと共にご紹介したいと思います。
スペイン留学の魅力
1日5食?!スペイン人の食生活
スペイン人は1日に5回もの食事を摂るという話を聞いたことがあるかもしれません。
これはスペインのお昼の時間帯が大体14時~16時、夕ご飯の時間帯も大体21時~23時と日本に比べると全体的に遅いので朝食と昼食の間、昼食と夕食との間にも軽く何かを食べたり飲んだりすることから言われていることです。
実際スペイン人全員が1日5食食べているわけではありませんが、確かに仲間と語らいながら食べたり飲んだりするのが好きなようでさっきお昼を食べたばかりなのに「よし、ちょっと何か飲もうか」と言ってまたカフェやバルに入ったりそのままハシゴしたりします。
彼らの胃袋はどうなっているのか不思議に思う時もあります。
みんな揃ってお昼寝の時間?!シエスタってなに?
スペインにはシエスタという文化があります。これは「シエスタ=お昼寝」として多く知られている言葉ですが、正確には昼食、お昼寝など全てを含むお昼にとる休憩時間のことを指します。
一昔前はきちんとパジャマに着替えてお昼寝をする人もいたそうですが今では椅子に座ってひと眠りしたり、また睡眠自体をとる人も少なくなったそうです。
とは言えこの時間帯になると街中のお店というお店が閉まり人影もなくなります。先ほどまでたくさんの人で賑わっていた通りもこの時間帯はいつの間にかすうっと消えていき気づけば自分の他に誰もいないなんて状況も多々あります。
今でもお昼は一度家に帰り家族と一緒にご飯を食べるという人が多いのです。
お買い物の際は注意せよ
私たち日本人は売られている商品の箱や袋を開けるということはしないと思いますが、スペイン人はよく箱を開け中身を確認したりします。
洋服もフェイスカバーを渡されたりしないので汚れていたりもします。買い物をする時は既に壊れたり汚れたりしていないか少し気を付けて見る必要がありますが、日本ではない状況でなかなか面白いです。
元気で愉快なスペイン人
スペイン人はとても愉快な人種です。おしゃべりも大好きです。街で知り合いに遭ったら挨拶では終わらず必ずおしゃべりします。
その後「急いでるからじゃあまたね!」と言って去っていきます。急いでいるなら挨拶だけでいいのではないかと言いたくなります。
久しぶりに会った人だったらほっぺにキスもします。急いでいても挨拶だけでは済ませない、久々に会ったならキスまでする、それほどスペイン人は愛にあふれた人種なのです。
またある時は、夜バルで遅くまで飲んでいて若者の私たちがそろそろ帰るかと席を立った午前1時半頃ご年配の方々が楽しそうにおしゃべりしながら来店してきました。
彼らはとても楽しそうですがもう70代のおじいさんおばあさん方です。日本だったらもうご年配の方々の大半が就寝されているであろう時間帯にスペイン人はまだまだ元気に街へ繰り出しています。これにはかなり驚きました。
いい意味で大雑把!病みつきになるスペイン人の性格
スペイン人の人柄にはつくづく驚かされますが、スペイン人は元気で愉快な他に、いい意味でとても大雑把な性格もしています。日本人が細かすぎるのかもしれませんがそんな日本で生まれ育った私にとっては来た当時何もかもがカルチャーショックだったのを覚えています。
例えば友達とバスで観光地へ行った時のこと。トイレに行きたくなった友達があとどのくらいで着くかと質問したところ、「あと15分くらいかな」という返事が返ってきました。
しかし渋滞にはまっているわけでもないのにいつまで経っても一向に着かず、ようやくついた時には一時間半も経っていました。じゃあ初めから15分って言うなよー!とみんなで言ったのを覚えています。その友達はもう限界を迎えていたようでしたが無事間に合いました。
また初めて電車に乗った時も(あれ、ホームに印が無いけどどこに並べば良いのだろう)と思っていると電車が来て、するとその停まった電車の扉の位置にホームの好きなところに立っていた人々が吸い寄せられるように乗り込んでいくのを見ました。
なるほど停まる場所が正確ではないから初めから印はつけないのかと納得しました。そのため日本のように整列して待つということはないのです。
横断歩行も赤信号でも気にせず渡ります。むしろ歩行者の信号が赤で車両の信号が青にも関わらず車が止まって渡らせてくれたりもします。
他にも料理中にある器具が必要になったけどない場合、マンションのお向かいの家にそのままピンポンして借りに行きます。
またある時は、マンションの守衛さんに郵便ポストに便りが来ているか確認したいのだけれどホストマザーが鍵を持っているから開けられない。守衛さんは合鍵とか持っているかという旨の質問をダメ元でしてみたところ「ちょっと待て」と言われました。
(郵便ポストにも合鍵なんてあるのか)と思っていたら長いものさしを持ち出し、ポストの隙間からそれを入れ想像していたよりかなり原始的な方法で頑張って取ってくれたことがあります。
その時、一緒に入っていたチラシをチラシとは言え他人の家に届いたものにも関わらず「あこれはチラシか」と言って丸めて捨てていました。思わず「えー!」と言ってしまい、彼にニヤッと笑われたのを覚えています。
スペイン留学まとめ
このように挙げだしたらきりがないほど多くの文化の差を持ち、日本での常識がなかなか通用しないスペインですが、とてもいい人たちばかりでこれに慣れるともう日本に帰れなくなるほど過ごしやすく心地良い環境です。
これからスペインへ留学に行く予定の方はこのカルチャーショックも楽しみの一つにして良いと思います。ぜひ今持っている常識を一度捨て、全力でスペイン色に染まってきてくださいね!