【留学体験談】ここはスペインじゃない!?バルセロナに留学してわかったこと!

大学の交換留学を利用しバルセロナに

私は今現在、スペインはバルセロナにある大学に、交換留学協定を利用して留学しています。

スペインを留学先として選んだのはもともと、フラメンコ、ペドロアルモドバルをはじめとするスペイン映画、サルバドールダリやピカソの絵画など、こちらの文化に興味があったからです。

そんな中バルセロナを留学先に選んだのは、自分の学力的に,,,という話は置いておいて、スペイン第二の都市であること、スペインの文化の中心地のひとつであること、比較的治安がいいとされていたこと、これらの理由からです。

行く前はこれでやっとあこがれのスペインに行くことができると思っていました。ですが、ついてみると、バルセロナは現在話題になっている、カタルーニャ自治州の州都、現実は違っていました。

バルセロナの公用語はカタラン語!

まず驚いたのは言葉です。こちらに留学する前は大学で2年ほどスペイン語を学んでいました。これでスペイン語を思う存分使うことができるとうきうきしていたのですが、なかなかそうもいかなかったのです。

スペインではあまり知られていませんが、実は5つの公用言語があります。バスク地方で話されるバスク語、ガリシア地方で話されるバスク語、ヴァレンシア地方で話される、ヴァレンシア語、カタルーニャ州にあるリェリダ県で主に話される、アラン語そしてカタルーニャ自治州で主に話されるカタラン語です。

これらの言語は社会的に認められています。特にカタルーニャ語に関しては、国をまたいでフランスやイタリアの一部で話されており、ヨーロッパの中でも社会的に認められた言語なのです。スペイン語と並んでヨーロッパ言語共通参照枠内でもレベルが作られている、立派に社会的に認められた言語の一つなのです。

そのためか、市役所の刑事はもちろんのこと、大学の図書館、ちょっとした広告、近所のコスタコーヒーのメニュー欄まで、カタラン語で書かれています。面白いところでは、サッカークラブのバルセロナの選手や監督の記者会見なんかも、わざわざ、スペイン語とカタラン語で別々に答えるといった具合なのです。

カタラン語が使えないとこんなところで困る!

実際のところ、バルセロナは世界に代表する大都市の一つです。カタラン語が話せなくてもスペイン語、英語で実際生活の部分は何とかなります。

ただ、カタラン語が使えないと留学生としては困る事情があるのも事実なのです。まず一つはせっかくスペイン語を勉強しに来たのに、なかなか使えないということです。

現地のバルセロナに住んでいるカタルーニャ人の人たちももちろんスペイン語を話します。ですが、基本的に仲のいい友人同士ではカタラン語で話すのです。私たちのような留学生や他州から来た学生には、もちろんスペイン語で会話をしてくれるのですが、やはりカタラン語が話せないと仲良くなるのが難しいなぁというのが本音です。

結局スペイン人ではないヨーロッパのスペイン語を学びに来ている学生とスペイン語で話す、こんなことにもなりがちです。また、年配のカタルーニャ人の方々に関しては、カタルーニャはスペインではない!ここは我々の国だ!といったようにカタルーニャ人であることを誇りに思っている方も多くスペイン語であいさつをすると少し嫌な顔をされる、そんなこともあったりします。

かくいうわたくしはこんな事実に直面し、現在カタラン語を勉強中です。現地でできた友人とカタラン語で会話できようになるのが、今の目標の一つです。ちなみに、こういった悩みは全世界のバルセロナ、カタルーニャ自治州に訪れた方々に共通の悩みのようです。そんなこともあってか、カタルーニャ自治州では、行政が運営している無料のカタラン語の講座がたくさんあります。

これからバルセロナ、カタルーニャ自治州に留学される予定の方がいるのであれば、こうした講座に参加することを考えてみるのもいいかもしれません。

まとめ それでもやっぱりバルセロナは面白い!

こういったカタルーニャ自治州ならではの事情にスペインで勉強するんだ!と思っていた私はたびたび打ちのめされることも多いです。ですが、文化の中心地ということもあり、絵画、建築、などなど飽きることはありません。

ただ、やはりスペイン語をしっかり学ぶ、ということを考えるといささか不満なのも事実です。留学先を選ぶ際にはこうした現地の社会的な状況を踏まえることをおすすめします。