中学の時に「スペイン語は世界で2番目に話されている言葉です」と、社会の先生が言っていました。
その頃、外国語の通訳に憧れていた私は、英語はみんなができるから他の言語で勝負したいと思い、この一言で、スペイン語留学をいつかすると決めました。
短大時代、学業とバイトを休みなしに頑張り、2年で留学費用を貯めて、ついに憧れのスペイン留学を果たしましたが、一体その中身はどうなっていたのでしょうか。
なぜセビージャなの?留学前から現地到着後も波瀾万丈
私がスペイン留学に選んだ場所は、マドリッドやバルセロナなどの人気都市ではなく、スペイン4番目の都市、セビージャ(セビリアやセビーリャとも表記されます)です。
ここを選んだ理由は、ただ1つ、寒くないからです。
もちろん冬は寒くなりますが、耐えられる程度で、夏は私が大好きな猛暑(滞在時には50度が1週間続きました)なのです。
いざ、そのスペインへ行くことになりますが、準備から大変でした。
スペインの留学ビザは事前に日本のスペイン大使館で発行してもらいます。残高証明書、健康証明書など、聞いたこともないようなものを取りに行くのの必死になりましたが、通常3ヶ月かかるビザ取得が1ヶ月程度ででき、希望日に出国できました。
夢のスペインへ着きました
ホームステイ先にも自力でたどり着くと、スペイン語がほとんどできない私に何かスペイン語で言ってきます。
何かと思うと、お客さんがきて、その人が「ホームステイ先が変わったから行こう」といわれ、それが学校関係者で、英語ができ、やっと本当のホームステイ先に着いてほっとしました。
スペインの道がカオスすぎる!
予定されていたホームステイ先が変更になったのですが、変更になって良かったです。その理由は、学校から近かったこと、そして、一人暮らしの女性との暮らしだったので、すごく気楽だったからです。
もっとよかったなと思ったことは、スペインの道が何ともカオスなのです。おそらく、これは戦争が絶えなかったヨーロッパの人たちが、敵を欺くための策だったのでしょう。家から学校まで歩いて10分程ですが、似たような景色ばかりで、最初の1週間は道に迷って帰宅したので、30分はかかりました。
スペインの道は、どの都市でもこうなっているので、通る道の目印を覚えておくのがポイントです。
私は落ちこぼれ?授業についていけない!
日本の留学エージェントを利用し、スペインの語学学校を決めました。短大でスペイン語をとっていたので、数字だけは1~10程度まで言えました。それを伝えると、「レベル2からで良いでしょう」と言われたので、そこに入ってみると、スペイン語が話せない私はついていけませんでした。
スペイン語で何を説明されているのかもわからず、1日8時間自主勉しましたが、それでも追いつきません。猛勉強の末、2ヶ月で私は何とか授業でついていけるようになったのですが、今度はホームシックと思うようにスペイン語レベルが上がらず、また授業についていけなくなりました。
プライドを捨ててレベルダウン、すると…
何も自分が今いるクラスにステイする必要はないのだということは知っていたのですが、意地でそこにいました。そのプライドを捨て、レベルをワンランク落としました。
すると、気持ちがいいほど自分にしっくりマッチして、仲の良い友達もできて今でも交遊があるほどです。レベルがマッチすれば、こんなにも授業も楽しくて、どんどんスペイン語が入ってくるのかと、学校へ行くのも楽しかったです。
スペインらしい月1パーティー
スペインらしいのが、学校主催で、サングリアパーティーが、あるバルで毎月開催されるのです。
無料でサングリアが飲めるので、20代がほとんどの留学生はここで集まってサングリアを飲んで、友達関係をもっと深くできるという、スペイン流の友達の作り方として、みんな楽しめました。もちろん、日本のように、二次会や三次会コースもあります。
別の土地でスペイン語を本格的に行う
そんな私は、セビージャで半年過ごした後、セビージャで会った友人が勧めるサラマンカ(マドリードに近い留学都市)にスペイン語を本格的に学べる語学学校があるというので、そこに移り住むことにしました。
セビージャでは、ゆるくスペイン語を学びつつも、スペイン語はきちんと身につきました。
ですが、語学を学ぶなら、その骨から学びたい、表現の微妙な違いについて知りたいという時に役立ったのが、サラマンカの学校です。宿題もセビージャの学校の比にならないほどで、新文を用いるので、語彙も増え、文法も改めて理解できました。
このように、1つの学校にこだわらず、違う学校に通うというのも、留学でのメリット、そして、やってみるべきことだといえます。
憧れのスペイン語を使って就職
スペインに行ってから、私はスペイン語通訳になりたいとは思わなくなりました。ですが、スペイン語を使った仕事に就きたいと思いました。
1度日本に帰って、日本の日本語での就職についたものの、納得できず、メキシコに行ってスペイン語を活かした職業にに就職をしました。
どんどんスペイン語も上達した上に、スペイン留学から10年以上たった今も、スペイン語を利用した仕事や生活ができているので、スペイン留学は、私の夢を違った意味でかなえた留学です。