新型コロナウイルス、COVID-19は海外留学を予定していた多くの日本にいる学生、さらには海外各地にいる日本人留学生に大きな影響をもたらしました。
アメリカでは大統領がオンライン授業を受ける海外からの留学生については、強制的に帰国をさせると発言。
現地アメリカ各都市で勉強をしている学生にとっては青天の霹靂、強制的な帰国をした場合に専攻科目の単位はどうなるのか、無事にアメリカでの学位、アソシエートやバチェラー、マスターが取得できるのか大きな不安になったに違いありません。
結局、アメリカのみならず世界トップランキング上位、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学が大統領の発言撤回を求めて提訴、大統領側が折れる形で強制帰国処置はなし、ということになりました。
世界各国の語学学校のみならず、カレッジや大学でも取り入れられて海外進学留学の在り方に新しい形を提案しているオンライン授業とその影響について考えてみます。
アメリカでオンライン授業を受けている留学生に対して事実上、強制帰国を指示
2020年7月、アメリカ米移民税関捜査局(ICE)は「アメリカにおいて全ての授業をオンライン提供する大学に通う留学生は、今年秋の新学期以降は対面形式の授業を取らない限り、学生ビザを継続してのアメリカでの滞在が認められなくなる」という発表を行いました。
言い換えれば、海外からアメリカに語学や学位取得を目的に学生ビザ(F-1)で入国・滞在している留学のうち、通っている大学・学校の授業がすべてオンラインで実施されているなら、アメリカの秋学期、9月前までに出国するように、という指示でした。
アメリカに滞在できる権利を奪うこの発表は、何か目的をもってアメリカで英語を学ぶ語学留学、コミュニティカレッジや大学で学士号取得を目的に毎日、勉強に勤しんでいる留学生にショックを与えました。
なぜこのような発表が出されたのか
そもそも、なぜオンライン授業を受ける留学生は強制帰国させるとの発表が出されたのか。
それはコロナ禍より前に始まっていたアメリカの大学で提供されていたオンライン授業に対して、対面式と比べ授業の質が下がっている、対面式と同じ高額な授業料を払うのは不当として裁判に訴える学生が増えていたことなども背景にあります。
また大統領はSNS、Twitterで以下ののような発信をしています。
「In Germany, Denmark, Norway, Sweden and many other countries, SCHOOLS ARE OPEN WITH NO PROBLEMS. The Dems think it would be bad for them politically if U.S. schools open before the November Election, but is important for the children & families. May cut off funding if not open!」
欧州その他の国で問題なく学校が再開している。11月の大統領選を前にアメリカの学校が再開すると民主党の連中には何か政治的な問題でもあるんだろうな。だが大切なのは子供や家族だろう、もし(学校が対面授業を)再開しないなら予算をカットする。
アメリカの多くの学校、カレッジや大学は留学生の支払う高額な学費を失えば運営することが難しくなります。
それを踏まえたある種、脅しのような発言があったわけですね。
ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)が提訴
こうしたアメリカ政府の発表に対し、高等教育機関も黙ってはいませんでした。
東海岸、アイビーリーグの名門ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学はオンライン授業のみで参加する留学生を強制帰国させないため国土安全保障省(DHS)と移民税関捜査局(ICE)を相手に提訴、これを受けてアメリカ政府側が各学校からの反発に折れる形で規制を撤回することになりました。
これにより日本人をはじめとする海外からの留学生は、9月から始まる秋学期以降もオンライン授業に参加することで単位取得が可能、かつアメリカに滞在できるようになりました。
アメリカの大学ではすでに始まっていたオンライン授業
新型コロナウィルス、COVID-19の世界的な蔓延、それから今回のオンライン授業に関する規制でアメリカの学校におけるオンライン授業に注目が集まりました。
実は新型コロナウイルスCOVID-19問題が浮上する前から、アメリカでは発達したインターネットを利用するオンライン授業が少しずつ増加していました。
オンライン授業については先に述べた通り、現地アメリカ人学生、それから留学生からも高い授業料を払って直接授業を受けるのではなく、録画された講義などを聞くようなオンライン授業で質の高い勉強ができないと大学を提訴する学生もいます。
こう書くと、ネガティブな印象を受けがちな大学のオンライン授業ですが、新型コロナウィルス、COVID-19の影響を受け、世界中のあらゆる学校でオンライン授業が始まり、その利便性にも注目が集まっています。
オンライン授業なら現地渡航する費用も不要、学生ビザに関係なくアルバイトも可能
オンライン授業の質についてはこれからコロナ禍の収束後も、その良し悪しについて専門家も含めた討論が行われていくものと思われます。
今、現時点の状況からオンライン従業を受けるメリットを考えてみると、まず海外各都市まで渡航する必要もなく、生活費用も日本での生活が続くわけですから、大幅に削減できます。
高い授業料を払うために海外留学中できればアルバイトがしたい、というお問合せを多くいただきますが、各国とも学生ビザでのアルバイトには制限があり、なかなか思うように働くことができません。
しかし、オンライン授業で日本にいながら海外の大学授業を受けていれば、空いた時間をアルバイトにまわすことが可能、特にビザなどの申請が不要です。
もしあなたが高校卒業後、または大学在学中に海外大学への編入学を考えている場合、送り出す保護者の立場からすれば、海外でいろんな体験をしてもらいたいと思う反面、治安や安全面で安心できる日本で勉強してもらえるのは嬉しいこと、と言えます。
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