日本でもグローバル化が進んでいますが、国際共通語としての英語の地位は揺るぎないものになりました。
私たちが毎日検索して利用するインターネットの全情報量の8割以上が英語です。
インターネットが出現する前から英語は国際共通語としての地位を着実に築いていましたが、インターネットの普及と進化が国際共通語としての英語の地位を決定的なものにしました。
英語は500年前には約500万から700万人の人たちが話していたと言われています。
そしてその英語が話される地域も殆ど英国本土にかぎられていましたが、今や世界の約80の国や地域で約3億3500万人の人々が英語を母国語として話しています。
そこに第2外国語として英語を話す人を含めると18億人以上の人々が英語を話すと言われています。
今回は、「英語が国際共通語になった理由」というテーマで世界の共通語としての英語についてお話していきたいと思います。
英語が世界で話されているのは、その時代の先進国の言葉が学ばれるため
奈良時代から我々の祖先たちは、先進国である中国の言葉を何とか読み解こうと試みていました。
日本では優れた外国の学術は漢籍を通して学ばれていたため、外来の優れた学術研究は中国語から学ぶ学問、「漢学」と呼ばれていたのです。
江戸時代に入ると「漢学」は、オランダとの貿易と共にもたらされた「蘭学」に席を譲ることになります。
産業革命を通して構築された未知なる西洋文化は巨大かつ斬新だったからです。
そしてオランダ語から学ぶ学問、「蘭学」から西洋事情が少しずつ分かるようになるとさらに英語、ドイツ語やフランス語などからも西洋文化を吸収しようとする学問、「洋学」の必要性に気づきます。
ここで簡単に近代世界の覇権国家の推移をみてみましょう。
イギリスとフランスの並立が17世紀後半から18世紀後半、18世紀の後半から第1次大戦まではイギリスが単独で世界の覇権国家となります。
そして第1次大戦から第2次大戦まではイギリスとアメリカの並立が続きますが、第2次大戦以降はアメリカが単独で世界の覇権国家となります。
つまり覇権国家の母国語は、18世紀の後半から英語だということになります。
そして日本が「洋学」を学び始めた時に近代世界の覇権を握っていたのも大英帝国でした。
当時の日本では「洋学」の中でも覇権国家の母国語、つまり英語に注目が集まるようになったのです。
英語はいつから力をつけてきたのか?
英語が国際共通語として台頭し始める時期を考える場合、1つの節目になる大きな国際会議があります。
第1次大戦後のパリ講和会議でこの会議から英語が使用されていきます。
これにより世界の覇権国家として単独で君臨していた大英帝国にアメリカが加わることになります。
ヨーロッパではフランスの発展により18世紀前半から国際条約の正文がそれまでのラテン語からフランス語と定められ、フランス語が外交における国際語として使用されるようになりました。
しかし、フランスは第1次大戦では何とか戦勝国にはなるものの、イギリスとアメリカに瀕死の状態から助けられました。
このあたりの国際関係における力関係が英語を世界の外交語として台頭させることに繋がったわけです。
第2次大戦以降、アメリカは報道、科学、工業や商業だけではなく、ありとあらゆる分野で世界をリードしてきました。
とりわけアメリカの映画、音楽やスポーツなどのエンターテイメントが世界で人気を博し、アメリカ英語も世界に浸透していきます。
世界の人々が特に愛したのは、そのエンターテイメントに溢れているシンプル、カジュアルで気取りのないアメリカの国民性だったのです。それから、アメリカ英語が世界で話され始めます。
英語が国際共通語になった理由のまとめ
今回は英語が国際共通語となった理由を簡単に説明させていただきました。
これからも国際共通語としての英語の役割は大きくなることでしょう。
私たちには間違いなく母国語プラス英語の実力が問われる時代になります。
その為には利用すればするほど便利さを痛感するインターネットの英語情報を利用して英語能力を向上させていきましょう。
新聞なら比較的スラスラ読めるNew York Daily NewsやLa Timesなどがお勧めですし、TEDやVoice Of Americaを利用すれば、リスニングやスピーキング能力の向上が期待できます。
ネット上には無料で利用できる便利で効果的なサイトが無数にありますので、国際共通語としての英語を楽しみながら学びましょう。
国際共通語になった英語は、私たちが効率よく英語を学べる環境を目の前に与えてくれているのですから。