大学生の頃から夢に見ていた海外留学を30歳手前でやっと実現させた私。
正直、この年齢で今更の海外留学にかなり負い目を感じていました。
最初の半年は語学学校へ通っていたのですが、入学前はどうせ20歳くらいの若い子たちばかりだろうなと思っていましたが、実際はそうではなく、私と同じような年齢の人たちもたくさんいたのです。
私の印象では、日本人の女の子は6割程が現役大学生で、残り4割程が私のように社会人を経験してから来た人たちでした。
また、ヨーロッパ人は社会人経験者、韓国・サウジアラビア人は20歳くらいの子たちばかりでした。
出来た親しい友達は、韓国人、サウジアラビア人で年齢は離れていたものの、英語は敬語がないので、会話で壁を感じることはありませんでした。
お互い「英語を学ぶ」という共通の目的があったことで、より親近感を感じることもできました。
カナダ留学で英語上達にもがき続ける社会人
語学学校は朝8時45分から夕方4時10分まで、全部で4つの授業がありました。そのうち2つが選択授業となっており、好きな授業を選ぶことができます。
残り2つは基礎クラスになるので、自分のレベルに合ったクラスで基礎を学びます。6ヶ月間通った中で、とって良かったと思う授業を紹介します。
カナダ留学中の英語レッスンその1:発音矯正
まず、1つ目は発音矯正の授業です。
私が日本で得た英語は文法がメインでした。これはコミュニケーションにおいて決して実用的ではありません。正しいと思い込んでいた発音も、結局それは日本人アクセントであり、相手に伝えることは想像以上に難しいのです。
そのため、きちんと自分のアクセントを矯正しようとこの授業をとりました。授業では皆の前で与えられた文章を読まなければなりません。
悪ければ、容赦なく先生にダメ出しされます。逆に良ければ、褒められるのでそれがモチベーションに繋がりました。
カナダ留学中の英語レッスンその2:ディスカッション
2つ目はディスカッションの授業です。
自分の思ったことを瞬時に、しかも英語で伝えることは簡単ではありません。授業は先生がピックアップした世界のニュースについて意見を述べるものです。
ただし、先生は常に生徒の意見にわざと反論してくるので、先生との言い合いを覚悟で話さなければなりません。
例えば「死刑制度は廃止するべきか?」「結婚という制度に意味はあるのか?」などです。各国の生徒が意見を述べるので、他の国からの視点で物事を考えることができます。
英語の上達だけではなく、考え方の視野も広がりました。
カナダ留学中の英語レッスンその3:ライティング
最後はライティングの授業です。
この授業では、小説の読み解き、そして短い文章の作成と皆の前での発表の場が毎日ありました。日本語と同様に、英語も話し言葉と書き言葉では大きな違いがあります。せっかく話せるようになっても、英語を書くのに苦労する人はたくさんいます。
学校はプロのネイティブに添削してもらえるせっかくの場所です。仕事で英語を使うことを考えているのであれば、ライティングの上達もぜひ選択肢に入れてみてください。
自分の貯金で学費も生活費もやりくりしている分、真剣に取り組むことができました。もし私が学生の頃来ていたら、お金にそこまで感謝することが出来ず、授業をサボった日もあったかもしれません。
それに、学生と比べて将来への時間がない私は少しでも効率的に英語学習に取り組もうと積極的に授業に参加することができました。
ホームステイでもひたすら英語漬けの日々
学校に通っている半年間、ホームステイをしていました。カナダ人ファミリーで、3人の子供がいました。
夜は皆でディナーを食べたり、映画を観たり、また休みの日は子供たちのサッカーやバスケの試合に連れていったりもしてくれました。
友達の中には、ホームステイの家族と合わず家を変える人も少なくはなかったので、私は良い家族に恵まれたと思います。
食事が合うかどうかも不安でしたが、特に好き嫌いがなかったことと、カナダは健康志向の人が多く、野菜・果物も多くとる傾向にあったので、割とバランスの良い食事を楽しむことができました。
家族はとても優しかったので、忙しい中でも宿題を手伝ってくれたり、私のつたない英語を聞いてくれたりしました。ネイティブとコミュニケーションがとれるようになると自信もつきます。
また、ホームステイをしている家は大抵他にも留学生を家に迎え入れています。私の家も他にも何人か留学生がいて、サウジアラビア人、韓国人、ドイツ人と一緒に暮らしていました。
リビングルームで、お互いつたない英語で話すのはとても楽しかったです。
カナダ留学、社会人としてのわたしの思い
最初は不安で仕方なかった留学ですが、私はこの年齢で留学したことに全く後悔はありません。むしろ、良かったと思っています。
時間とお金の大切さ、何より学校という学びの場の有り難さを学生よりも知っているので、1日1日の大切さを噛み締めながら毎日を過ごすことができました。