ブラジルを選んだきっかけ

私が、留学したのは今から二年前でした。留学先は、カーニバルの派手なイメージと治安の悪いイメージが入り混じっているブラジルです。日本の移民たち、いや世界の移民たちを研究したいと移民国家であるブラジルを研究しようと、この土地を選びました。

もともと親日であるこの国で出会う方々は、とても優しく、困った時はいつでも助けてくれました。時には、語学力が乏しい私のために、携帯の翻訳アプリを使って、会話しようとしてくれた友人たちや、会話も殆どしたことが無いけど、研究に関する本を紹介してくれるクラスメートに出会い、ブラジル人の優しさが身に染みました。

現地の言葉しか話せない友人たち

ブラジル留学生活1

ブラジルは、沢山の日本人移住者もいて、各地に日系社会があります。サンパウロ周辺で留学すると、特に多くの日本人移住者も住んでおり、日本語も話せるブラジル人も数多くいます。

ブラジルに留学したのに、ポルトガル語を勉強しなくても、日本語で通じる場所もあります。一番楽な留学生活は、日系社会の世話になることです。日本語が通じるので、語学の壁にぶつかることもありません。

しかし、限られた留学期間なので、一番苦しい方法を常に選択してください。つまり、ポルトガル語しか話せない現地の方と交流されることをお勧めします。

サンパウロやその他の日系社会では、留学中に必然的に日系社会には関わるようになります。留学したばかりは語学力に対する好奇心も強いかと思いますので、初めはポルトガル語に専念され、その環境を作るために、現地の友人を作られることを優先してください。

地獄に叩き落とされた友人関係

留学中に一番葛藤したのは、語学力でした。自分の言いたいことが言葉に出来ないもどかしさ、葛藤は想像以上のものでした。伝えようとしているのに、言いたいことの半分も伝える事が出来ず、目の前で嫌味を言われる日々もありました。

ブラジル人は写真が好きで、よくSNSに投稿します。今まで私がいた場所は、いつしか誘われなくなり、リアルタイムで投稿される写真等で除け者にされたことを知りました。

その上、留学当初仲良くなった友人たちは、外国人という物珍しさと彼女たちの好奇心により近づいてきただけだとわかり、地獄に叩き落とされた気分でした。

また、ブラジル人との約束は、ただの挨拶なので、ドタキャンされることは当たり前であり、実現されたことは殆ど無いので、約束の定義や価値観の違いにも悩みました。

日本で培った「物差し」を捨てる

私のブラジル留学生活2

その時の私は、もし同じ状況なら日本人は配慮する、と今までの自分の基準で物事を考えていました。そして、相手の欠点ばかりが見え、日々悪口を言っていました。ブラジル人に会っても、欠点しか見えず、人を信用出来なくなり、本当に地獄のような日々でした。

だけど、日本人とブラジル人の考え方は異なるので、日本人の標準で、物事を考えても意味がありません。相手の嫌な所ばかり見えるけど、相手を理解するために、自分の気持ちに蓋をしました。そして、私を知ってもらえるように、とにかく語学力をあげ、日本食を振る舞いました。

今まで、刺身を食べたことがないと言っていた友人も来てくれて、私の中で誤解が解けました。知られていないのであれば、知ってもらえる機会を作らなければいけません。ただでさえ、感情を表に出すブラジル人にとって、あまり感情を出さない日本人を理解することは難しいと思います。

留学生活を充実させる秘訣

その後、私は親友と呼べるブラジル人に出会いました。彼女は、私の語学力をもっと上げようと、サークルを作ってくれました。そして、そのサークルに参加することで、ポルトガル語の訓練になると話してくれ、すごく親身になってくれていると理解することが出来ました。

語学は間違いはあるのですが、恥を捨て、積極的に話しました。そのうえ、私がサークルを休んだ時は友達から連絡が入るなど、常に気にかけてくれます。

私が行けない日々が続くと、何か嫌なことがあったのか?となど聞いてくれます。今回の留学を通して、親身になってくれる友人達はかけがいのない存在です。

ブラジル留学まとめ

ブラジルでは、数多くの日系社会もあるのですが、現地に溶け込めるように、もっとも苦労する選択をしてください。色々なブラジル人に出会いましたが、友人が多いに越したことはありませんが、本当に友人だと思える人が数人いたら、留学生活は安定します。

日本とブラジルの文化は正反対で、そのうえ一人で過ごす海外生活は寂しいですが、親友だと呼べるくらいの現地の友人に出会えたら、心に余裕も生まれ、もっと知ろうと好奇心も湧いて、比較的快適な留学になるかと思います。時には、相手に自分を知ってもらうために、日本食を振舞ったりすると喜ばれます。

この記事が、留学中で人間関係に悩んでいる方や、これから留学を考えている方々の参考になれば幸いです。